冒険録11 キケンなフリフリが現れた!
俺は先を急ぎつつ、色々な意味で、早く広場に
何だか良く分からない
「っ!?」
悪い予想は当たるもので、視線の先に小さくてフリフリした何かを
その瞬間、俺はグリンと高速で下を向いて
フリフリダメ! ゼッタイ!
「おかえりなのー!」
真上から呼び声。
「フリフリが
確かにルナも、小さくてフリフリだった。
「むー! しつれーしちゃうのー!」
顔の前に近寄ったルナは、両手を腰に
「すまんすまん。ルナ、待っててくれてありがとな。すごく嬉しいぞ」
「むふー! わかればいいのー!」
それでここにルナが居るとなれば、次は間違いなく夕か広場だろう。そう考えて、ようやく見えてきたゴールに
そのまま広場に出れば、差し込む
「……あれ?」
切り株どころか、広場のどこにもその姿は無かった。
「え……まさか、魔物に!? おおーい、夕ーー!」
「パパー! ああ、無事でよかったぁ……」
「!?」
すると夕の呼ぶ声が聞こえ、安心すると共に疑問を浮かべる。やはり姿は見えないが、どこにいるんだ?
「上だよ、うえうえ~」
「……ああ、そうか」
それで声が聞こえた数歩後ろの木を見上げたところで……
「っ!?」
大慌てで後ろを向くことになった。
夕は高さ三m強ほどの枝に立ち、こちらを見下ろしていたので……その、あれだ、見えてはいけないエリアがっ! せっかく第一次フリフリ危機を回避したというのに、早くも第二次危機! ――いや、幸い向こう側が暗いので奥まではギリギリ見えてないんだけど……そういう問題じゃないんだ。特に今はタイツ
「どしたのー?」
「いっ、いいから早く降りてこい!」
「うん」
「――あっいや待て、危ないからゆっくりでいいぞ!」
心配してそう付け加えた瞬間、背後でトッと
「ちょ、え、あの高さから飛び降りたん? 足とか大丈夫か?」
「ええ。一回枝にぶら下がってから降りてるし、地面が土で身体も軽いから全然へっちゃらよ?」
「……なるほど」
ぶら下がると夕の身長+
そう納得して目を合わせたところで、
「パパ!」
夕がこちらに飛び込んで抱きついてきた。
「もし大
「心配かけてすまんな」
今にも泣きそうになっている夕の頭を、優しく
「それであの骸骨だけど、一回バラバラにしてやったから、しばらくは追ってこれないと思う」
「そっかぁ。やっぱりパパは凄い!」「すごいのー!」
それを聞いて安心したのか、夕は抱きついていた腕を離すと、ルナと共に顔を輝かせる。
「ははは、倒せてねぇけどな? あと、目印はほんとに助かった、ありがとな。あれがなかったら、今もまだ森の中を
「あ、ちゃんと役に立ったのね。ふふ、
もう少し捨てずに置いておいて欲しかったところだが、
「じゃ、あたしちょっと回収してくるわね。一人じゃ危ないから、少し後ろから付いて来てくれると嬉しいな?」
「――え、全部持ってきたぞ?」
森に戻ろうとする夕を引き留めると、肩に掛けていた木の棒+αに
「な、ななな、うなあぁ!?」
すると夕は
「な、なんで持ってきちゃったのよ!?」
「いや、えと、二度手間になるし回収して欲しいかと思って?」
「帽子以外は置いといてくれたら良かったのよ! こっちは
「す、すまん……本当にすまん!」
夕の羞恥心が大爆発して
「もぉ~~~パパのばかぁ! にぶちんっ! えっちぃ!」
「えっちなのー!」
「ええぇ……」
自分で置いといて
ああ、
~ 第二章 金星と月と森林探索 完 ~
【35/35(本章での増加量+25)】
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第2章までお読みいただきまして、誠にありがとうございます。
大地のバトルシーンなかなか良かったぞ、照れて怒った夕ちゃんも可愛いなぁ~、などと思っていただけましたら、ぜひとも【★評価とフォロー】をお願いいたします。
第3章では、逃げ帰ってきた彼らが対抗手段としてアレを習得することになります。引き続きどうぞよろしくお願いいたします。
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