冒険録10 主人公が迷子になった!
「迷った!」
骸骨が復活する前に大急ぎで森に戻ったのは良いが……先ほどは
それで元の場所に戻れないとなると、直接切り株広場に向かう以外に手はないので、ここまでの
たしか……骸骨に
川から森に戻ってから西へしばらく進んだので、東西と南北の移動距離をざっくり
「くっ……どうしたら……」
もたもたしていると、骸骨が追いかけてきたり他の魔物に遭遇したりするかもしれないし、何よりも夕達の
「っおとと――って夕!?」
顔に何かが
「……あれ? ……帽、子?」
だが目の前に夕は居らず、俺の手には夕の白い丸帽子が
不思議に思って少し目線を上げると、木から
それでこれは、夕が逃げる際に引っかかってしまったのか、
「…………やっぱりあった!」
「マ・ジ・デ・サンクス!!!」
あまりの嬉しさに、思わず手に持った帽子を
◇◇◇
そうしてエンジェルアローの方向へ二・三百mほど進んだところで、進行方向の目の高さに何かが見えてきた。
近付くにつれて、それが帽子同様に
「え、いや……えええ!?」
白色のタイツだった。
「これはどう考えても、夕の……だよな?」
そう思って下を見れば、先ほどと同様に矢印と、今度は「2」と書かれていた。
さっきの帽子だけで
「とは言えだ……」
俺を助けようと頑張ってくれたことも分かるし、できるだけ目立つ白系の物を残していきたかったのも分かる。だがよ……タイツはやめて欲しかったかな!?
「はぁ、どうしたもんか……」
ただまぁ、良くは知らんが、下着とかでは多分ないんだろうし……? 回収してあげる、か?
そうは言っても直接触れるのはとてもヨクナイ気がしたので、木の棒の先に引っ
◇◇◇
再び矢印に従ってひたすら先を急ぐが、まだ広場の明かりは見えてこない。そうなると、そろそろ三番目の目印が来る――いや、来てしまうのだろうか。
アリガタイけどアリガタクナイ目印を予想しながら進めば、案の定と先に何かがぶら下がっているのが見えてきた。ものすごく嫌な予感がしつつも近付いて行くと、今度はなんと……
「――ちょい待てや!」
白色のキャミソールだった。
「俺は試されているのか!? どこまで持って帰れるかを!」
そもそもだ、タイツやキャミソールの前に、上着のブラウスではダメだったのか……いや、再会した時に肌着姿よりはまだマシ……なのか? でもそれを俺が回収したら、ぶっちゃけそっちのが恥ずかしくないのかな!? ……まぁ俺のために目印を残そうと必死で、
俺はその少々方向性を間違えた夕の熱い
そうして俺は、木の棒の先にタイツとキャミソールを
直前まで骸骨と
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