第12話 茶番の終わり

「大変だ!バレた!バレちゃった!」


P'デコがバタバタと部室に入ってきて腐の者たちに言った。


「高木君がミルキーが自分のこと好きじゃないだろうって。

好きだとしても付き合うのは無理だってアタシに言ってきた!」


腐の者たちはガッカリした。


これでもう#本橋高木を見る機会きかいはなくなるだろう。


「まぁ、仕方しかたないよねぇ。

BBQバーベキューの時、ロクに話さなかったしさ。」


「うん、元々私、高木君に興味ないし、

こないだモロに態度たいど出ちゃってただろうから、

遅かれ早かれ茶番ちゃばんは終わるよねぇ。」


腐の者たちは、

集めまくった本橋先輩と高木君の2ショット写真を見ながら、

理想の3次元BLの世界の終わりを渋々しぶしぶ受け入れていた。


「でもさ、

2人が少し仲良くなってるし、

一緒に歩いてるのも見れたし、

元々もともと目標もくひょう達成たっせいしてるよね?」


リカちゃんの言葉に、腐の者たちは確かにそうだったことに気付き、うなずいた。


すっかり忘れていたが、いつの間にか本来ほんらい目標もくひょう

”2人の2ショットが見れればいい+仲良くなって欲しい。”

という腐の者たちの願望がんぼうは、見事みごとに達成されていたのだ。


腐の者たちは、満足し、またタイBLドラマに没頭ぼっとうしていった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る