第4章 魔法入試試験

パンッ パパン パン。


盛大に昼花火の音が魔法入試試験の開幕を告げ シオン都市に響き渡る。


観客の大歓声のなか、アナウンサーの開幕の挨拶が響く


「さぁー!お集まりの皆様ぁーお待たせしました!魔法入試試験の開幕です!実況はアナウンサーの アンジュです!よろしくでーす🖤」


「アンジュちゃーーーん🖤」

観客の一部のファンから歓声が沸き上がる。


「はいでーす🖤アンジュに見とれてたらダメだからねー!」


「さてさて、魔法入試試験で一番の盛り上がりを見せる試験といえば!実技!こちらのフィールドに集まった総勢500名の魔法師による熱いバトルが始まるわけです!」


「この試験では相手を倒した数よりも魔法の技で点数が決まります!マジックポイント(MP)を上手く使いこなし!どれだけ大技を決めるかにも注目したいところです!

はあぁ~ん🖤アンジュは興奮が収まりません!この 興奮を止めてくれる魔法師は誰なのか!」


「アンジュちゃーーーん!俺が止めてあげるよー」「なんて、色気だっ!」

アンジュファンから萌えに萌えた暑苦しい歓声が更に上がった。

観客席から身を乗り出す輩もいるほどだ。


誰が、あの アナウンサーを雇ったのだろう…。


ガイドは、自由行動時間を使い魔法入試試験を見に来ていた。

熱烈アンジュファンを遠巻きに見ながら冷ややかな目を向けて…って、良く見たら、観光客のお客様も数名混じっている事に気がつき、仕事スマイルに切り替える。


『もしかしたら、私の探してる人がいるかもしれないと思って来てみたけど…。噴水の場所で見た氷の結晶も気になるし…氷の魔法師が参加してるとも思えないけど…』


「さあー!魔法実技試験スタートです🖤」


会場に笛の音が響きわたった。

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