第11話 レジスタンス
第11話『レジスタンス』
《カジャラクタ王国 王都 城下町》
テンマ「国を変える…?それはどういう…」
ラナン「ついておいで」
《カジャラクタ王国 地下 レジスタンス本部》
テンマはラナンにとある場所に連れていかれた。ラナン「ここだよ」
テンマ「地下にこんな場所があったなんて」
そこはとても広く落ち着いた空間で沢山の人が集っていた。
クルート「ラナン!」
ラナン「おー!クルートじゃぁん!紹介するよ!彼はクルート。あーしの幼なじみ。
んでこっちがテンマ!」
テンマ「よろしくお願いします」
クルート「よろしく!」
テンマ「それでラナン。ここはどこなんだ?」
ラナン「ここはレジスタンス本部」
テンマ「レジスタンス?」
ラナン「そうそう、腐ったこの国に革命を起こそうとしてる人達の集まりっしょ」
テンマ「ごめん、まだよく分かってない」
クルート「ラナン!ここからは僕が説明するよ」
ラナン「じゃあよろしくクルート!あーしは向こう見てくるわ!」
クルート「では、話し始めますね。」
テンマ「お願いします」
クルート「テンマさんも見たと思いますがこの国は昔から自然の豊かな土地でした。国は自然と手を取り合い暮らしてきました。でもその平和は長くは続かなかった。」
テンマ「…」
クルート「この国の王様が変わったその日から国は変わってしまった。城から町中に流れ込む排気ガス、自然汚染、町中の人の洗脳、そして戦争に明け暮れる日々。この国は兵器の国と化しました。」
テンマ「前の王様はどうしてそんな人に席を譲ったんだろう。」
クルート「それは今の王マゼルマは前王の家臣を務めた男であり。謀反を起こした張本人だからです。」
テンマ「てことは譲ったんじゃなくて奪われたのか」
クルート「そうです!マゼルマが謀反を起こした理由は分かりませんが、あの男は一夜にして王家の全てを切り裂き、洗脳により自らが王であると民に信じさせたのです。」
テンマ「なんて酷い王様なんだよ…」
クルート「そうですね…」
テンマ「てことは前王さまは…」
クルート「王家の者は皆マゼルマに斬られ亡くなりました」
テンマ「くっ…」
クルート「ラナンは元の自然豊かなカジャラクタに戻すべくマゼルマを倒そうとしているのです。」
テンマ「その為に集められた組織がレジスタンスか」
クルート「はい、ここは出先だった為洗脳から逃れた人や運良く地下に逃げ込めた人達が集まった場所です。そしてその指揮をしているのがラナンです。」
テンマ「ラナンは今の王に仕えてて辛いだろうな…」
クルート「そうだと思います。」
テンマ「よし分かった!僕も戦うよ!」
クルート「ほんとですか!ありがたいです!」
テンマ「これからよろしくクルートさん!」
クルート「クルートでいいですよ。」
テンマ「よろしく!クルート!」
ラナン「クルート?終わったー?」
クルート「終わったよ!ラナン!」
ラナン「テンマとクルートこっち来て!作戦会議するっしょ!」
《カジャラクタ王国 レジスタンス本部 会議室》
ラナン「みんなに聞きたいんだけど最近の街ってどう思う?」
レジスタンス兵「暗いと思います」
ラナン「そうだよねー!結構洗脳され過ぎててヤバいって感じだよね!そんな時にテンマが現れたってワケ!テンマってぇ洗脳効かないんだよ!マジやばい!」
テンマ「はは…」
ラナン「てなわけで!テンマが国の希望になるってあーしは考えたわけ!どう?そそるっしょ!」
クルート「僕たちはこの地下から出られないけどテンマなら出られるって事だよね!」
ラナン「そーいうこと!だから今日からテンマはこの国の洗脳を解く鍵を探して欲しいの!」
テンマ「いや、でもどうやって…」
ラナン「できるよテンマならあーしは信じてるっしょ!」
テンマ「うん、やってみるよ」
ラナン「じゃあまず変装だよねー!」
テンマ「変装!?」
ラナン「そうそうアンタは一応四導剣の管轄なんだから他の人に見つかったら大変だからねー」
テンマ「なるほど」
ラナン「これどう?いかすっしょ!」
ラナンが渡した服装は金ピカで腕にフリフリのついた訳の分からない服装だった。
テンマ「多分これ…余計目立つよ…」
ラナン「えー!あーしはこれがいいと思うけどね!みんなはどう思う?」
レジスタンス兵「あ…はい」
ラナン「えー?だめー!?」
クルート「これなんてどうかな」
クルートが出したのはとにかく無難な格好だった。
ラナン「え、ダサ笑」
テンマ「これにしよう」
ラナン「えーっ!?まぁ、良いならいいけどさ!じゃあテンマ!街に行ったら作戦開始だからね!」
テンマ「分かった!」
そして着替えて準備が整った
ラナン「あーしが横にいると目立つからついてけないけど頑張るっしょ!」
テンマ「うん!ありがとう」
そして、テンマはレジスタンス本部を後にした。
《カジャラクタ王国 王都 城下町》
テンマ「とは言ったものの何からしたら良いのか…というかここ普通に活気あるのにみんな洗脳掛けられてるなんて信じられないな…」
とりあえず人に話しかけてみなきゃ
テンマ「あの!すみません!」
道行く人「どうしたんだい?」
テンマ「この国についてどう思いますか?」
道行く人「いい国だよね!やはり王が変わってから良くなったなぁ」
テンマ「そうですか…ありがとうございました…はぁ、誰に聞いてもこの反応なんだろうなぁ」
そんな時城門から戦車が走ってきた
テンマ「本当に兵器の国だな…」
そんなことを思ってる矢先
戦車前に小さな女の子が飛び出した
テンマ「危ない!!」
テンマは小さな女の子を戦車が通るスレスレの所で助け出した。
テンマ「君大丈夫?」
???「みぃつけた!」
その瞬間黒い渦が体を包み込みテンマはこの世界から…消えた…。
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