第10話 兵器の国
【落ちた世界は異世界で】
〜第二章カジャラクタの陰謀〜
第10話『兵器の国』
《カジャラクタ王国上空 大戦艦内部》
クロウリー「乗ってくれてありがとう、感謝するよ。」
テンマ「はぁ…はぁ」
クロウリー「あーごめんごめんはいコレ
ヒスイ草を煎じたものだよ飲んで落ち着いてよ」
テンマはヒスイ草を煎じた飲み物を口にした
テンマ「ごぼっ…ぐっ!ごはっ」
クロウリー「最初は苦しいよね、分かるよ。」
テンマの体の毒が消えていく
テンマ「ふぅ…あのクロウリーさん?」
クロウリー「おぉー!すぐ喋れるようになるなんて君見込みあるよ」
テンマ「カジャラクタに着いたら僕はなにをさせられるんですか?」
クロウリー「そうだねぇ研究材料であり、君はこの国の為の労働力として働く事になると思うよ」
テンマ「そうですか…」
クロウリー「でも、大丈夫だよそこまでハードじゃないから君は僕達四導剣に守られてるからね」
テンマ「四導剣…フェンガルドで言うところの
六闘志的な感じですか?」
クロウリー「そうそう!君本当によく頭まわるねこの状況なのに」
テンマ「頭回してないとどうにかなりそうなんですよ」
クロウリー「そっか…ほら着くよ下を見てごらん」
カジャラクタ王国は広大な土地を誇り農作物が健やかに育ち動物達は悠々自適に暮らす。戦争とはまるで無縁のような地だった
テンマ「綺麗ですね」
クロウリー「そうだよね?ほら降りるよ」
ヴゥゥゥゥゥゥン
大戦艦から降りたテンマはそのまま王宮に連れられていく
《カジャラクタ王国 王宮 国王の間》
クロウリー「連れてきましたよマゼルマ王」
マゼルマ王「そやつが無属性の魔法オーラという精霊の力を使役することの出来る兵器か」
クロウリー「マゼルマ王まだ兵器じゃないですよ」
マゼルマ王「そうだったなまだだったな」
クロウリー「早とちりしすぎですよ」
マゼルマ王「我の名はマゼルマこのカジャラクタの主である。お前の名はなんという?」
テンマ「テンマ・ウディレードです。」
マゼルマ王「テンマか…最初に言っておくがその名を覚えるつもりはないなぜならお前は兵器になるのだからな」
テンマ「兵器って一体なんですか…?」
マゼルマ王「どうせ忘れるのに教える必要があるのか?」
テンマ「教える必要は…ないです」
クロウリー「ま、まぁ、マゼルマ王少しぐらい教えてあげてもいいんじゃないですか?」
マゼルマ「誰に口答えをしている?」
クロウリー「いえ、すみません」
マゼルマ「まぁ、よい。大臣!四導剣を
招集せよ!」
グモス大臣「はっ!」
招集の合図で国王の間にある3つの扉が開いた。その中から3人の見知らぬ男女が出てきた。
グモス大臣「ここからは大臣である私が説明しましょう。まず1人目キリカ・スフィア」
キリカ「スフィア家次期当主のキリカです。いずれ忘れてしまうけれどよろしくお願いしますね」
キリカ・スフィアはどことなく見覚えのある顔つきをしていて、とても礼儀正しい女性だった。
グモス大臣「2人目はイドラ・ロートス」
イドラ「俺はイドラ……後は特にない…」
イドラ・ロートスはとても寡黙でイカつい風貌をした男性で背中にはとても大きい大剣を背負っていた。
グモス大臣「3人目はラナン・タニア」
ラナン「キャハハ!こいつが無属性の冒険者ってマジ?チョーウケるんですけどー!てか思ったより軟弱そうじゃない?だいじょーぶ?マジやばいていうかあーし疲れたしもう帰っていい?笑」
ラナン・タニアは金髪で褐色の肌。しゃべり方は一昔前のギャルそのままだった。
クロウリー「そして僕クロウリー・コメットを加えて僕らはこの国を導く剣。四導剣と呼ばれている」
クロウリー・コメットは幼い顔つきで青髪。だけど任務には忠実にしたがう男性だった。
グモス大臣「以上が四導剣の紹介です。」
マゼルマ王「終わったか…では大臣そやつを即座に洗脳にかけ兵器にしてこい」
テンマ「え、洗脳!?」
グモス大臣「かしこまりましたでは、冒険者よ
こっちです。」
テンマ「えっ、ちょっ…」
テンマは研究室に連れていかれた
マゼルマ王「四導剣達よ良き働きだったな」
クロウリー「マゼルマ王。あの冒険者がこの戦争の要になると思ってますか?」
キリカ「本当に残念です。もう少し話したかったのですが」
イドラ「...........どうでもいい」
ラナン「つーか、またあーしが魔眼で洗脳チェックすんのマジめんどいしマゼルマっちさどうにかなんないわけ!?」
クロウリー「その口の聞きかたはないよラナン」
ラナン「はぁ?格下のクセに口出ししないでくんない?つーかタニア家は王家に1番長く仕えてきた家系だしぃまじ萎えたんですけど!?」
マゼルマ王「口を慎めひれ伏せ」
全員が静かにひれ伏した
マゼルマ「とりあえずご苦労だったラナンは魔眼で兵器の様子を確認してくれ」
ラナン「り!」
マゼルマ「あとは次の戦いに備え自室に戻れ」
クロウリー達「かしこまりました。」
四導剣達は国王の間から繋がる扉の奥へと戻って行った。
《カジャラクタ王国 王宮 研究室》
テンマ「えっと」
グモス大臣「君はこれから洗脳されてカジャラクタ王国の繁栄のための兵器となります。光栄に思ってくださいね」
テンマ「や、やめてください!」
グモス大臣「記憶洗脳魔法:メモリーブレイク」
テンマ「やばい洗脳される…」
しかしテンマの記憶は特に変わらなかった
テンマ「あれ、なんも起こって…」
バタン!扉が開いた
ラナン「よ〜!グモスー!」
グモス大臣「大臣をつけなさいラナン」
ラナン「めっちゃめんどくさいしぃとりあえず〜魔眼でチャチャッと見て帰るしぃ」
テンマ「やばい…洗脳にかかってない事がバレる」
ラナン「魔眼魔法:フラッシュサーチ」
テンマ「くっ…」
ラナン「は?え?マジ?」
グモス大臣「どうしたラナン!」
ラナン「ま、マジやべぇ。とんでもなく洗脳かかってるわぁ」
グモス大臣「紛らわしい反応するでないわ」
テンマの心の声「見逃された…?」
ラナン「グモスっち!ちょいこいつ借りるね!」
グモス大臣「おい!ラナン何を勝手に」
ラナン「いいじゃんいいじゃん?四導剣の管轄に置かれるんでしょ?ならいいじゃん?」
グモス大臣「今回だけだぞ」
ラナン「さすがグモスっち!わかってるぅ!」
テンマ「これはどういう…」
ラナン「シーッついてきて?」
グモス大臣「では、王には私から話しておきますね」
ラナン「よろー!」
《カジャラクタ王国 王都 城下町》
ラナン「ここまで来たら大丈夫っしょ!」
テンマ「あの!一体どう言うつもりで」
ラナン「改めてあーしはラナン・タニア」
テンマ「テンマ・ウディレードです。」
ラナン「ぶっちゃけ洗脳かかってないっしょ笑まじウケる笑笑」
テンマ「ウケないですよ…それよりなんで見逃したんですか?」
ラナン「ノリわりぃ…なんで逃したかってそりゃあーしがあんたならこの国変えれると思ったからに決まってんじゃん?」
テンマ「この国を変える…!?」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます