第4話 土の精霊

第4話『土の精霊』

これはテンマとヒョウカが洞窟に入る前に遡る。

???「グレンよその話は本当か?」

グレン「はい」

???「魔法が使えない冒険者か…興味深いな」

グレン「お連れしましょうか?」

???「うむ」

グレン「分かりました…ガルデン王」

《フェンガルド王国城下町宿屋ヒノト》

グレン「テンマが帰ってきてない?」

宿屋の女将「そうなのよ~」

グレン「どこに行ったか聞いてないのか?」

宿屋の女将「えぇ何も聞いてないわ」

グレン「そうかギルドに行ってみる」

宿屋の女将「ごめんねぇ力になれなくて」

グレン「大丈夫だ」

《フェンガルド王国 ギルド》

クエスト嬢「えぇ、テンマ様なら先程デルタスパイダーの討伐に向かいましたよ」

グレン「そうか!ならいいんだ」

グレンの心の声「テンマならデルタスパイダーぐらい倒せるだろう鉄の剣も手に入れたしな」

グレン「では、またな」

クエスト嬢「あ、あのグレン様実はそのデルタスパイダーのクエストなんですが、国から回って来たクエストなのはご存じですか?」

グレン「なんだと?」

クエスト嬢「不思議だと思いませんか?

デルタスパイダーほど弱い魔物の討伐なんて直接ギルドに依頼が入ってもいいものなのに」

グレン「うむ。誰が依頼してきたのか調べてみることにするぞ」

クエスト嬢「お願いします。」

《フェンガルド王国王宮 風の間》

グレン「さっき街でデルタスパイダーのクエストの話を聞いてきたのだが誰に依頼されたのか知ってるか?」

ラルダ「あぁ、その事なら知っているさ国に直々に頼みに来たからね。依頼主の名前はヒョウカ・ノーツ。自分の村がデルタスパイダーに壊されたと嘘をほざいていたからね

面倒だからギルドに回しといたこれは国が関与する問題じゃないからさ」

グレン「ラルダ貴様!分かっているのか!

いくらお前がギルドの管理をしていてもな

俺達に相談もなしに…本当に村が壊れていたらどう責任をとるのだ!」

ラルダ「相談?笑わせないでくれるかな?僕は君達を信じていない。そんな人に相談なんてしたくもないね。」

グレン「くっ、どこの村だ?」

ラルダ「ん?」

グレン「どこの村だと聞いている!」

ラルダ「ローガの森を抜けた先のシャルー村だそうだ」

グレン「そうか…」

ラルダ「行くつもりかい?」

グレン「あぁ」

ラルダ「人なんて簡単に信じるもんじゃないと思うけどな」

グレン「お前には分かるまい人を信じないおまえにはな!」

ラルダ「ふっ」

《フェンガルド王国王宮 炎の間》

グレン「さて、皆の者我が一軍は夜明けと共にローガの森を抜けた先シャルー村の状況を確認しに向かう。今は夜中だ!しっかり準備をしておいてくれ。」

炎軍兵士「うぉぉぉ!」

次の日テンマとヒョウカが洞窟につく頃

炎軍兵士「グレン兵長見えましたアレがシャルー村です。」

グレン「なんだこれはボロボロじゃないか」

炎軍兵士「村人が1人もいませんね」

グレン「やはりシャルー村が崩壊したのは本当だったのかテンマは何かしらの事件に巻き込まれたか。」

炎軍兵士「グレン兵長!アレを!」

グレン「ん?あれはデルタスパイダーの群れか!何故だデルタスパイダーは単独で行動するはず…」

「皆の者直ちに調べるぞ!」

炎軍兵士「うぉぉぉ!」

数時間後グレン達が洞窟の入口に到達した

デルタスパイダー「キシャシャギラン!」

グレン「フンッ!ズバッ

こいつ切れない!?」

デルタスパイダー「キシャシャ」

グレン「ぐぁぁぁ」

グレンが吹き飛ばされる

炎軍兵士「グレン様ぁぁぁ」

デルタスパイダー「キシャシャ」

炎軍兵士「ぐぁぁぁ」

「強すぎます!こいつら普通じゃありません!」

グレン「皆の者伏せておれ!」

「炎魔法:エン・キャク」

炎軍兵士「出た!グレン様の十八番!円を書くように炎の刃を飛ばす魔法!!すごい」

デルタスパイダー「キシャシャァァシュー」

デルタスパイダーが倒れる

グレン「ふっ変わらんな炎に弱いのは…」

「皆の者洞窟に進軍するぞ!」

炎軍兵士「うぉぉぉ!」

《イシガタ洞窟とある部屋》

謎の観測者「へぇ…炎の兵士達か。まぁ親玉にはアレを持たせておいたし大丈夫だよねぇ…」

その頃テンマは洞窟深くさまよっていた

テンマ「ふぅ…疲れたぁここどこだよぉ」

「あそこに光が見える!やけに広い部屋だな。」

謎の球体を見つける

テンマ「なんだこれ不思議な力を感じる」

???「おぬし!ここで何をしてるのじゃ!」

テンマ「ふぁっあなたは?」

???「わしの名はノーム」

テンマ「もしかして精霊ですか?」

ノーム「いかにも土を司る精霊である!」

「さておぬし何故わしの宝物庫にいるのじゃ?」

テンマ「ここ宝物庫だったんですね。えっ、でも宝ないですよ。」

ノーム「宝はおぬしが触ろうとしたその球体だけしか残らんかった」

テンマ「残らなかった?」

ノーム「うむ、突如現れた悪しき魔物デルタキングによって奪われてしもうた」

テンマ「この球体はなんで…」

ノーム「それは宝具といってなとても大きなマナを持つものじゃ。だから力場ができて近づけんかったのじゃろう」

「おぬし迷ったのならわしの能力で洞窟の出口に戻してやろうか」

テンマ「そんな事が出来るんですか!」

ノーム「うむ」

テンマ「でもノームさん僕はデルタキングを倒します!その為にここに来たんですから」

ノーム「なんと!そうか…ふむ仲間はおるのか」

テンマ「居ます」

ノーム「では今仲間がどうなっておるか見てみようぞ」

テンマ「え?」

ノーム「この地面を見つめてみよ」

「土魔法:ロンガーアイズ」

「いやはや仲間がこんなに沢山」

テンマ「え?なんで兵士が

あっグレンさんどうしてここに…」

ノーム「おや、おぬしの仲間がピンチじゃの」

デルタキングに掴まれたヒョウカの姿

テンマ「ヒョウカ!?大変だ!!」

「ノームさんこの場所は?」

ノーム「おぬしここがどこなのか知っとるか?ここは、洞窟の最奥部じゃ。

つまりこの宝物庫のすぐ隣が奴の住処じゃ」

「この先の扉から行くがよい」

テンマ「ありがとうございます!」

テンマはヒョウカの元へ駆け出した。

ノーム「さて見せてもらうぞおぬしの覚悟を…」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る