第3話 壊れた村の氷の華

第3話『壊れた村の氷の華』

ヒョウカ「私のいた村はこのローガの森を抜けた先にある小さな村シャルーそこが私の故郷よ。」

テンマ「ヒョウカ!僕も一緒にデルタスパイダーを倒していいかな?」

ヒョウカ「いやよ!誰の手も借りたくない」

テンマ「そうか…ヒョウカはこれからどうするの?」

ヒョウカ「一旦シャルーに戻るわ」

テンマ「ついて行ってもいいかな?」

ヒョウカ「勝手にすれば!」

歩き始める

ヒョウカ「本当についてくんのね」

テンマ「うん!ヒョウカの村が見たくなったからさ」

ヒョウカ「ふん!」

歩き始めて20分後

ヒョウカ「着いたわよ」

テンマ「これは酷い…村がボロボロだ」

「村の人達は?」

ヒョウカ「奴に連れて行かれたわ」

テンマ「デルタスパイダーに?」

ヒョウカ「えぇ」

「アイツら夜中に集団で襲ってきて村を壊滅させたの」

テンマ「デルタスパイダーに子分が居るのか」

ヒョウカ「そうよ。それでね皆が連れて行かれる時何故か私だけは連れていかれなかった多分だけど私の周りにマナの力場が発生して近づくことができなかったんじゃないかって思ったの。魔力が高い人間はね自分の周りに知らない間に力場を作ってるんだって。だから私だけ助かったの」

テンマ「国には相談したの?」

ヒョウカ「したわよそしたらデルタスパイダー如きじゃ国は動かないって言われたわ

それで冒険者ギルドに行ったらクエストにされてて」

テンマ「それでクエスト受けて行ったわけか」

ヒョウカ「私ね元々パーティを組んで行くはずだったの、仲間を探してたんだけど皆デルタスパイダーなんて弱いって相手にしてくんなくてだから仕方なく一人で行ったのよ。でもあのデルタスパイダーは普通じゃない普通の奴ならとっくに倒してる。

テンマ「そうなんだ…実はね僕がここに来た理由はデルタスパイダーを討伐する依頼を受けたからなんだ」

ヒョウカ「え?」

テンマ「だから僕にも戦わせて欲しい今からでも遅くない仲間になろう」

ヒョウカ「同じパーティに入るだけよこれはいわば同盟なんだから仲間なんて笑わせないで!私の仲間はこの村の人だけなんだから」

テンマ「分かった」

ヒョウカ「そう言えば私の魔法属性は氷だけどあなたは何?」

テンマ「あぁ実は魔法使えないんだ」

ヒョウカ「えぇっそんな事があるのね。てことは、あなた相当弱いのね魔法も使えないなんて。はぁ…パーティ組んだ奴がこんなに弱いなんてがっかりだわ。私もう寝るわまた明日ね」

テンマ「あっ、うん」

《シャルー村夜中》

誰かの泣き声でテンマは目を覚ました

???「グスッうんっ、うふあぁぁ」

テンマ「ヒョウカ…」

ヒョウカ「ねぇ皆どこに行ったの…

私を置いて行かないでよ!ぐすっ…」

テンマ「ヒョウカ?」

ヒョウカ「ぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

テンマがヒョウカの肩を抑える

テンマ「ヒョウカ!しっかりしろ!」

ヒョウカ「あんた…何もなくなっちゃった私の大切な物も全部私どうしたらいいの!」

「ぁぁぁぁ」

テンマ「大丈夫!絶対取り返そう」

ヒョウカ「ゔぅ」

テンマ「もう寝ようここに居たら風引くから」

ヒョウカ「うんっ」

次の日

ヒョウカ「ちょっとあんた起きなさい!」

テンマ「うぉぉ眠ぃ」

ヒョウカ「あの…さ昨日は迷惑かけて悪かったわね」

テンマ「んん!大丈夫だよ」

「あっ、そういえば昨日言ってた連れ去られた人達の事なんだけどそこってデルタスパイダーの巣なんじゃないかな?」

ヒョウカ「なるほどね。じゃあつまり奴を尾行すれば」

テンマ「うん!巣に辿り着く」

「もしかしたらそこに連れ去られた人がいるかもしれない」

ヒョウカ「やるわ!」

《ローガの森》

テンマ「居た!デルタスパイダーだ」

「後をつけよう」

1時間後

テンマ「ハァハァもう疲れた」

ヒョウカ「見て!あそこ沢山のデルタスパイダーがあの穴に入っていってる」

テンマ「間違いなさそうだなあそこが巣だ」

ヒョウカ「あそことんでもないマナが集まってる何があるというの」

テンマ「行こう!」

《イシガタ洞窟入口》

ヒョウカ「暗い何よここ」

テンマ「先に進もう」

「デルタスパイダー多すぎだろなんでこんなにいるんだよ」

ヒョウカ「デルタスパイダーってね普通は単独で動くものなのなんだけど私の村を襲ったのは集団だった。だからきっとなんかあるのよ」

テンマが足を滑らして穴に落ちる

「うぉとうわぁぁぁ」

ガタン!!

テンマ「いたたた」

ヒョウカ「大丈夫!?」

テンマ「なんとかな!ヒョウカはそのまま進んでくれ僕はこっちから合流できる道を探してみる」

ヒョウカ「分かったわ!この先で会いましょう」

テンマ「うん!しかしここはどこなんだ」

「妙に明るいな」

???「おいあんた!」

テンマ「え?」

鉄格子の中に人が数名いた

???「助けてくれよ」

テンマ「あなたは?」

???「俺たちはシャルー村のもんだ」

テンマ「シャルー村の住人さん達ですか!」

シャルーの住人「この鉄格子切ることできないか?」

テンマ「やってみます!」

キキンッ

テンマ「無理ですね」

シャルーの住人「むりかぁ」

デルタスパイダー「キシャシャ」

シャルーの住人「やばい奴らがきた早く隠れろ!」

テンマ「あっ、はい」

シャルー村の住人「行ったか」

テンマ「ふぅ一体この中で何が起きてるんです?」

シャルー村の住人「実はなデルタスパイダー達を束ねてる奴がいるんだそれがデルタキング」

テンマ「デルタキング?」

シャルー村の住人「あぁデルタスパイダーを使って人の魔力を吸い集める恐ろしい奴だ聞いた話によると人型だとか」

テンマ「えっ…めっちゃ恐ろしいじゃないですか!あの…その話って誰に聞いたんですか?」

シャルー村の住人「精霊だよ。この洞窟には精霊が居てなそいつに教えて貰ったんだ」

テンマ「精霊ですか」

シャルー村の住人「あぁ」

テンマ「どこに行ったか分かりませんか?」

シャルー村の住人「分からん気まぐれな性格らしいからな」

テンマ「そうですか!あのいずれ必ずあなた達を助けますヒョウカと一緒に」

シャルー村の住人「ヒョウカも来てるのか」

テンマ「はい!」

シャルー村の住人「分かった!頼んだ」

テンマ「さてとまずヒョウカと会わないとな」

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