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「それで、どうするわけ」
「どうしようもないじゃない」
「依頼人が消えちゃったんだし」
「それに、一応受けた依頼はちゃんと完了したわけだから」
「あの娘は何のことかさっぱりわからなかったようだけど」
「大したもんだよね、あの娘」
「なかなかのもんだよ」
「人は見かけじゃわからない」
「でも、あいつ捜してもいいんでしょう」
「まあ、今のところ他に依頼はないわけだし」
「ミーちゃんの好きにしていいよ」
「娘の方は」
「あれ以上突っ込むと危ないからね」
「依頼とは直接関係ないし」
「それなく聞いてみようか」
「生安に」
「いいよ」
「それで、ミーちゃん当てはあるの」
「捜すのはかまわないけど」
「まあね」
そう言って夢見は事務所を出ていく。タクヤは事務所のソファーの横になって天井を見ている。やっぱり川が見えた方がいいのかな。タクヤは起き上がってコンクリートの壁を見る。タコ焼きでも買ってこようかと思ったとき、事務所のドアが開いた。
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