第8話「握りを掴む」
「正面が
あれ?先生の表情が暗くなった気がするけど何か嫌な思い出でもあるのかな。
「さあ!指揮室に入りますよ。ついてきなさい」
扉が開いた時には元気ハツラツな感じの先生だったので私の
何回か
天井は
そうだ座席なんかいらないとか先生が話してたけど、ほんとに
先生は指揮室の
「セブン、
「今のところ問題ありません。艦長」
それから実習生の方に向かって手を振って、早く入ってくるように
「好きな所に
先生は手で示して私たち実習生を
周りを見回しながら先生に気になったことを質問してみる。
「座席とか体を
「ありますよ。ほら
手もと?先生は手をパッと開いて、ゆっくり
「皆さんの前にある操作盤にも色々な握りが
確かに私の目の前にも先生が使っている物とデザインは違うが、
「もしかして
「そうですね、あとは靴を床に吸着して全身で
先生は右や左に上や下に斜めに前後にと踊るように体を動かしている。私も
「先ほどの通路において
「はい止めるのに苦労しました」
「
そんなのに
「しかし今回の作戦は違うのです。砲撃を避ける必要はありませんからね。
戦艦の動きは限られています。皆さんが気をつける必要があるのは、本艦が加速や減速する時と
なるほどー。そうなると私にも何とかなるかもしれないか。
「そうです皆さんが練習してきた基礎的な動きで十分に対処が可能なのですよ。
例えば、先ほどの通路に曲がり角が何か所かあったとします。
今の皆さんなら何も問題なく対応できるでしょう?」
もちろんですとも、それ
「セブン、
「はい問題ありません。艦首の方向を
先生は指先をちょっと
「皆さん、私が向いている方が
「了解です」
壁面に長方形の窓が開かれたかのように宇宙が映し出された。この映像を前方向の目印にするわけか。
そう言えば指揮室にも無いな。こちらに乗り移ってから外の景色を見ていない、宇宙戦艦には窓が全く無いみたいなのだ。
「さあ想像しながら体を動かしてみましょう。皆さん準備は良いですか?」
私はハンドルを握りこみ足を
「本艦が右旋回します。体は左に流されました。右手でしっかり掴まって左足で
先生の向かい側にいる私には左右が逆だ。もちろん動きは先生に合わせる。
「次は加速しました。体が後方に引っ張られます。両手を強く握って放さない、足もすくわれない様に吸着します。
そのまま上旋回です。下方に引き付けられますよ。床に腰を下ろしても
ありゃりゃ、ばれてらー。私はハンドルを掴み直して周りに気づかれない様にゆっくりと腰を上げ
「艦長、予定時間です」
「実習生の皆さんは自習していなさい」
もうそろそろ管理局の戦闘機が岩塊に攻撃をしかける
まるで
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