第3話 ダンジョン攻略1

『 レベルアップ。スキルポイント15を獲得しました。 』


 ピッ。


『 スキルポイント獲得につき、スキルが開放されました。 』


 ピッ。


『 スキル、フルスイングLv1を取得しました。 』



取得可能スキル一覧: 消費スキルポイント


 ・ビギナー支援パック: 5

 ・HPストック: 10

 ・火属性魔法Lv1: 5

 ・土属性魔法Lv1: 5

 ・戦士の雄叫び: 10

 ・ステータスアップLv1: 10



 お、おおっ! ついにきてしまったスキルが。


 流れるログを目にして、興奮が抑えられない。

思わず、ガッツポーズをしてしまう。


 魔法が使えちゃったりするのだろうか。

取得可能スキルの中に魔法の文字があるから、使えちゃうんだろうな。


 亡くしたはずの中二的な何かが、コンニチハしてしまいそうだ。


 ステータスの要領で、表示されたスキルに意識を集中させると、その説明が浮かびあがる。



【ビギナー支援パック】


新米冒険者に対してささやかな、はなむけ。

初回スキル取得時のみ選択可能。


【HPストック】


HPがゼロになったとき、ストックされたHPが加算される。

ただし、ストック分のHPは最大値HPを減少させる。


【火属性魔法Lv1】


初級火属性魔法を取得。

スキルポイントを使用することでLvアップが可能。


【土属性魔法Lv1】


初級を土属性魔法を取得。

スキルポイントを使用することでLvアップが可能。


【戦士の雄叫び】


STR値を5%アップ。

MP消費で発動可能、効果時間は30分。


【ステータスアップLv1】


全ステータスを10アップ。

スキルポイントを使用することでLvアップが可能。



 で、先ほど覚えたスキルはどうかと言うと。



【フルスイングLv1】


渾身の一撃。

MP消費で発動、STR値を10%アップ。

スキルポイントを使用することでLvアップが可能。



 なるほど、結構強そうじゃない。


 これを使用すれば一角豚も、一撃で倒せたりしちゃうんだろうか。

ありがたく、使わせてもらおう。


 さて、次へ進む前にスキルをとっておくか。

一通り目を通したところで、やはり【ビギナー支援パック】が気になるな。


 説明文に書いてある通り、初回スキル取得時のみ選択可能ってことは。

今しかとれない限定品ってことになる。


 もう、これは取得するしかないだろう。


 【ビギナー支援パック】に意識を集中させる、



『 【ビギナー支援パック】を取得しますか? はい/いいえ 』



 よし、できた。「はい」を選択するように意識を向けて。



『 【ビギナー支援パック】を取得します。スキルポイント5消費されます。 』



『 スキル取得に成功。以下のスキルが付与されます。 』



【アイテムパック】


 アイテムを無制限に収納することが可能。

ただし、生物は収納不可。


【マップ】


 周囲のマップを表示。

ただし、未踏破ダンジョンの表示は不可。


【言語】


 未知の言語を習得することができる。


【成長速度アップ】


 取得経験値を大幅アップ。



 色々と便利そうなスキルいっぱいある。

確かに、【ビギナー支援パック】の名に相応しい品揃えだ。


 しかし、どう使えばいいのだろうか。

ステータスの要領で、発動させればいいのかな。試してみるか。


 【マップ】を発動するように意識を向ける。


 お、視覚の左上にゲームで御馴染みの簡易マップが表示された。

そこに映しだされていたのは、今まで進んできた道のり。


 その先は説明にあったように、表示されていない。

これがあれば、迷子にならないで済む。


 せっかくだから、【アイテムパック】も使ってみる。

何もないハズの空間に歪みがあらわれた。


 ここに入れればいいのか? おっかなビックリ、手を入れてみるとスッと手首から先が消える。

どうやら、歪みの先が【アイテムパック】に繋がっているらしい。

リュックをアイテムパックへ収納する。


 これで、身軽になったぞ。


 荷物の重量や大きさを考えずに持ち運べるのは、すごく便利なスキルかもしれない。

無限の可能性が見えてくる。


 残ったスキルポイントは、どうしようか。

魔法を使ってみたい気持ちは大きいが、ここは涙を飲んで魔法はあきらめよう。

安全第一、いのちを大事に、だ。


 次は、絶対に魔法をとってやるんだ。だって、使いたいもん魔法。


 よし、【HPストック】、キミに決めた。



 スキルを取得して、HPをストックと、



名前:ヤマダ タケシ

種族:人間

性別:男

ジョブ:冒険者

レベル:3

HP:45

MP:27

STR:9

VIT:7

INT:8

DEX:9

AGI:5

ストックHP:10

スキルポイント:0


アクティブ:スキル 

HPストック:LvMax

フルスイング:Lv1


パッシブ:スキル

アイテムパック:LvMax

マップ:LvMax

言語:LvMax

成長速度アップ:LvMax



 一つだと思っていたレベルが、二つもあがっていた。

経験値取得にボーナスがつくって、表示されていたしそのせかいもしれない。


 よし、スキルもとり終えたし、先へ進むとするか。


 と、思って置いていたバットに手を伸ばした時だった。


 背中に棒で打たれたような強い衝撃が走る。


 倒れながらも、その主を視界に捉えた。


 子どものような姿に、緑色の肌をした醜悪な容姿。



種族:ゴブリン

性別:男

レベル:1

HP:37

MP:0

STR:6

VIT:6

INT:0

DEX:1

AGI:4



 ゴブリンだ。それも同時に三体。




 

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る