主人公は一人娘を育てる母親だ。しかし夫が失踪してしまい、働きながら日々を送っていた。そんな中、娘の入学式に元カレと再会し、娘同士が仲良しになる。家も近く、元カレは主人公に言い寄って来る。
それと同時期に、今度は職場の既婚男性に言い寄られた主人公は、この男性を遠ざけることが出来たが、元カレとの仲は深まっていく。
元カレには妻がいたが、その妻とは上手くいっておらず、ある秘密も抱えていた。そしてそんな元カレに、主人公も付き合っていた当時を思い出して……。
夫婦の問題は、家族の問題だ。
しかしそうすると、ぎすぎすしたり、どろどろしたりしがちだ。
ところがこの作品は、問題が過ぎ去った後に、人々が幸せになる様子が描かれている。まさに、雨降って地固まる、である。
中盤はあんなにはらはらしたのに、最後はちゃんと収まるべきところに収まっていて、作者様の力量が伺える。
是非、御一読下さい。