第11話 魔法習得

 PM 4:00


 翔「さて、再アタックするわけだけど、目隠しはどうする?」


 渚「えっとね!まずは魔法習得を目指さない?私たちの方針でいくと早めに習得した方がいいよね!それに討伐数から考えて頑張ればこのアタックで行けるから、次のは目隠しにしよ?」


 翔「オケオケ!全面的に賛成だ!」


 渚「でね、移動はランニングがいいかなって!」


 おっとー。この妹は追い込むのが好きだな~。


 翔「頑張ります!じゃあいこうか!」


 こうして始まった三度目のトライ。移動はランニングだ!で、モンスターは見つけたら速攻で倒す。

 結果的にダッシュとランニングの交互だ。


 き、きつい。が、ドリンクと飲むゼリーが力を発揮する。

 これは回復効果がある。

 なので身体は案外らくだ。楽なもんだから少しペースが上がる!


 渚「からだが軽いね!」


 何て言って加速してく


 翔「そ、そうだな。身体は軽いな」

 心臓がヤバイことになってるけど。と願いを込めていったのだが。


 渚「だよね!やっぱり運動は気持ちいいよ!」


 これが引きこもり気味の男と、ジムに通ってた子の差だ。普段なら俺の様子に気がつくが、気分がいいらしい!ただね、ちょっと雰囲気と殺ってることに差があるんよなー。


 あっちなみにだが、探索者動画は血が出るわけだから画像に修正を加えないと行けない。フィルターをつけるわけだな。視聴者側がリアルかアニメ風なのかを選択できるわけだ。もちろん部分的なのもありだ。

 大量に血が出る場面は虹が出てきたりとかね。

 モンスターがデフォルメされちゃったりね。

 本当にやりすぎだよそれは。モンスターはかわいいと思ってる子はかなり多いみたいだ。

 そんなんを殺しまくってくる探索者が子供に不人気なのも仕方ないよな。だから増えないんだよ!


 翔「はぁはぁはぁ。この、ドロップを拾ったり、はぁはぁはぁ、槍の手入れは、はぁはぁはぁ、改善したいな」


 渚「はぁはぁはぁ。ホントだね!何か思い付く?」


 翔「ふぅー。なんか鞘みたいなのでさ、しまうと、横に研石がついてて、勝手に研がれる感じ。もちろん簡易だけどさ。同じように汚れも拭き取ってくれる感じで。こんな感じでさ、ロールを何ヵ所かつけてさ所差すときは汚れを落とす、拭き取る、油つける。で、ここから研げて、奥までいって抜くときは、こっちに切り替わって、汚れを落とす拭き取る拭き取るみたいな感じ。で、ローラーにしといてウエスも新しい面になると。とにかく刺して抜いたらきれーになってるかんじかな!」


 渚「それはすごいね!ドロップ品を拾うのは魔石だけなら掃除機とか?」


 翔「魔石は確かにそれでいいけどさ、、リヤカー作らない?」


 渚「確かに!お兄ちゃんさすがだよ!」


 悪路走行も可能なリアカーを作るかな!ワンタッチで取り外せてな。いや待てよ?追尾するのってそんなに難しくないんじゃないか?

 そもそもスーツケースがあったな。

 あれをオフロードモデルにしたらいいか。小型発電機もサービスしてくれたしな!!あのスーツケースは確か100㌔だから2つでも充分かな。


 渚「なにか思い付いた感じだね!」


 翔「確か、父さん達のスーツケースは自動追尾昨日だったと思うんだよ。それを改造して悪路走行できるようにしたらいいかなと。」


 渚「あれか~!結局、充電があまり持たないとかで使ってなかったよね?」


 翔「ほらそこは今回の発電機で小型のやつもらっただろ?あれを搭載しちゃうわけだ。ん?待てよ。流用してプログラム組み直さないといけないけど、撮影にも使えるな!第3視点がプラスできる!」


 渚「私思ったけどさ、お兄ちゃん商品開発でお金稼げるんじゃない?」


 翔「それが探索者と配信者しか無理なんだよ。18になればいいけど、親無しだと普通の法人は作れなくて。この二つだけはなぜか出来るんだけどな。まぁ動画で紹介して、特許を勝手に取得してくれるからその利用料で収入を得るのもありではあるな。こんなのはアイデアだけだし」


 渚「でもあってもおかしくないのに何で手を出さないのかな?」


 翔「魔石の発電機が必要だからじゃないか?と言うか、こんなんを使うのは探索者だけだし気にもしてないかもな。俺達は二人だけどポーターがいるところもあるんだしさ」


 渚「それもそっか!よっし!ならお兄ちゃんの次の開発品はそれだね!」


 翔「そうなるかな。」


 渚「私はどうしようかな~」


 翔「デザインよろしく」


 渚「あいあい!」


 と、会話を伸ばして休憩をとる。が再スタートだ!体力あるねー!


 走って、突いて、走って、斬って、走って払って、走って叩く。


 狙ったところを突くってのは、難しいな。どちらの手を前にしても出来ないといけないしな。

 だけど狭いとこはやっぱり剣のがいいよな。

 まあ基本は突きになるのかな。


 何だかんだ終わりそうなときに、とうとうポイントの選択画面が出てきたわけだ。


 渚「出たよ!!」


 翔「同じく!!初志貫徹。俺は予定通りにしたよ!」


 渚「もちろん私も!」


 ぴったりと最後の最後で取れたわけだ。とは言え、本気で疲れたから一時帰宅。


 翔「はぁーーめっちゃ疲れた~」


 渚「あはは。私が飛ばしすぎちゃったよー!でも魔法は覚えれたよ!これでサバイバルも行けるね!」


 翔「ちゃうねん!魔法使い目指すの!この地球で武術はかなり発展したはずだ!それを駆使しても攻略に至ってないのは魔法が圧倒的に未熟だからだと思うわけね!俺たちがそこに風穴を開ける!」


 渚「おーー!お兄ちゃんが熱い!!いいねいいね!でもどうするの?」


 翔「さっき渚がいったがサバイバルには事欠かない。用は原始人クラスなわけだ。ならば使いに使って使いまくって、現代人までに成長すればいいと思う。つまり、、、動画の時とパソコンとデバイス以外は家電を絶つ。、、、、くらいの気持ちで頑張る」


 渚「ふぇ?最後のなに?」


 翔「さすがに、生活に支障を来すのはどうかなって。」


 渚「行ける行ける!!チャレンジチャレンジ!とりあえず、光を出してみようよ!」


 翔「わかった」


 とりあえず、光を出してみることに。何となく出来るような気がするのでその感覚にしたがって光を出してみることに。


 翔「出たな」


 渚「私も!!豆電球位だけど!でも0と1は全くの別物だから!最後の探索はお互いに光はずっとだしとこっか!!時間になるか魔力?が切れたら終わりね!」


 あのですね!どんどんハードになってるよ!まぁ従うけどさ!

 魔法もオンオフのみな感じだ。

 それこそ道具を使ってるのと感覚としてさほど変わらない。


 渚「じゃあミルクティー飲んだらまた準備していこっか!」


 翔「あーい」


 PM18:30


 最後のアタックだ。

 二人で覚えたての魔法を使う。

 まだうすぐらい程度なので言いが果たしてこれは真っ暗になっても効果があるのかそんな不安にも襲われるが、先に視界を暗くする。

 二回目のアタックの時と同様に鋭くなった五感が色々と情報収集を始める。

 あれ?さっきと違う。

 何が違うかは分からないが感覚がはっきりと違う。

 違和感といった方がいいのか?だが気のせいと言うわけでもない。

 だけど、原因がなにか探る余裕はない。

 必死に身体をを操作する。感じ取った情報をもとに頭のなかで状況を再現してる。

 お互いに一回ずつ終了して、再度俺の番になる前に情報を共有する。


 翔「なあ?さっきの時と感覚違わなかったか?」


 渚「お兄ちゃんも?気のせいかなって思ったんだけど情報がひとつ増えた感じ。」


 翔「何だろうないったい。さっきと違うといったら暗さと、、、」


「「魔法!!」」


 見事にハモってしまった。

 と言うことは魔法を感じ取っていたのか?いや、確かに魔法は感じ取っていたんだろう。光の魔法を使ってるわけだし。


 渚「でも、この魔法だけじゃなくて、もっと一杯感じたけどな~」


 翔「なあ、魔力って線はないか?」


 渚「あーなるほど!あれねそれは」


 翔「だよな?だけど違うかもしれないし現時点では答えは保留にしようか。まだまだ脳が動き出したばかりだしな。もっとキマッていけばはっきり感じ取れるだろう」


 渚「なら、もっとペースあげて追い込まなきゃね!」


 来たよ!天然S少女め!はっ!まさかNa gi saってnatural girl is sadistic、、、んなわけあるか。

 こんな英語聞いたことないし。


 翔「ハイっ!」


 裏返ってしまった。でも頑張るしかないな。


 目をつぶってるだけならまだいいのだけどさ、このモンスターが出る空間と言うことで、少なからず殺気が当てられるわけね。

 それを感じ取って脳が危険モードになるのかわからないけど、一段階感覚が鋭くなる。

 で目を開けたときに、一気に情報に資格からの情報を取りいれるからヤバイことになるわけね。

 んで目で見えてるのと、本当の距離って若干ずれがあったりするけど、その辺りが全部感じ取った感覚とすり合わせしてるかのようで、えぐいことになる。


 だが、このエリアは結構やって来たから、その辺りの負担が軽減された感じもする。


 渚「大分なれてきちゃったね!あっでも眼だけでこれだからさ、耳と鼻を塞いだらどうなるのかな?やってみよ?」


 正気ですか??と思いつつも、勝手に耳栓と鼻栓を作る辺りおれって、、。


 翔「やってみるな」


 さてこれで、味覚と触覚以外の三つが消えた。

 、、、さらに感覚が鋭くなる。

 その状態でダンジョンを徘徊してるからもうね、完全にきまってますよ!

 このトレーニングは第六感を開花させるつもりか?

 が、塞がれてたのは、味覚もだった。

 脳が味まで想像を始めた。


 この状態で、はっきりと感じとることができた。やはり魔力だ。空気中にも存在するし、体内にも感じ取れる。渚の魔力もだ。

 もっと言うとモンスターにも存在してる。

 いや生き物だけじゃないな。それこそ地面にも至るところに感じられる。

 魔法も、身体に蓄えられたものを放出してるようだ。オートでやってるけどこれならと、魔力を操作してみた。


 渚「きゃあ!まぶしいよ!!!行きなり明るくしないで~!」


 翔「ごめん。力加減がわからなくて、それについついね」


 これは魔力操作でいいのかな?二人ともマスターし始めた。


 今度は交代の時の脳みそはもうとろけるんじゃない?ってくらい稼働した。

 栄養をどんどん取り込んでいく。

 目を開けてても魔力を感じ取れるようになった。


 翔「これはきついな。今日一日で俺の中の過去1がどんどん更新されてく。、、、帰って休もう」


 渚「私もだよー」


 PM8:35


 翔「これで生活と言うのは無理がある気が。」


 渚「訓練訓練!だよ!」


 翔「まあ、勢いは強くできたしお湯も出せるようになったな。」



 何をしてるかと言えば、探索を終わらせて帰ってきて足を洗ってる。魔法で。


 まだまだ一日は終わらない。

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