第2話
俺が転生してから6年経った
好感度上げの為、仕事の手伝いや挨拶を欠かさなかったお陰かでそこそこ強くはなった
ただこの強さを使うかどうかと言われれば、今の所使う場面は来ていないのだが
「おーい!コウ!起きろよ!コウってば!」
「…起きてる」
なんて考えている間俺を起こそうと必死に叫びながら俺の体を揺すっていたのは幼馴染であるレイ
レイはいいヤツなんだがちょっと不動で日向ぼっこしてると寝てると勘違いする早とちりなのでこいつの将来が不安である
「ひゃぁ!!!お、起きてたの…?」
「おう、俺にずっと起きろ起きろと煩かったぞ」
俺は10分程度しか揺すられて居ないからな
煩いが気分を損ねる程では無い
「な、ならもう少し早く…」
「十分早かっただろ?」
たったの10分だぞ?
一瞬だろ一瞬
「いやいや!?かなりの時間無視されたよ!?」
「え?あー、そうか、ごめんな」
そういや俺、天国で過ごしてたから時間感覚がおかしいんだった、もしかして10分以上無視してた?
「…まぁ謝るなら許してあげる!それじゃ一緒に遊ぼうよコウ!」
「おう、遊ぼう」
とまぁ怒られつつ俺はレイと近くの山に行き、普段通り川遊びを始めたのだが…
「…なんかおかしくね?」
「そう?別にいつも通りじゃない?」
森がうるさい、なーんかざわざわしてる
けど何でこんなに煩いんだ?
なんて考えていると、大きな影が俺達を覆う
…何か落ちて来た!?
そう分かった瞬間レイを抱えて逃げる
「レイっ!!!」
「わひゃぁ!?」
ダンッッッッッ!!!!!!
死ぬほど大きな音がする
なんとか避けられたらしい
「う、うわぁ…助かったよコウ、でも…なんで馬車が落ちて来たんだろ…?」
「馬車…?馬車だァ!?」
なぜかそこには落ちて来たはずなのに無傷な馬車があった、あんな音がしたんだから普通は壊れる物だと思うが…
…いや、馬車なんだから中に人が居るんじゃ!?
「レイ!中の人を助けるぞ!」
「ウ"ェ"ッ!?わ、分かった!」
そうして扉を開けると中はコンパクトな外見からは考えられない程に広く、中では数十人の大人が気絶していた
「どうしよう、この人数は流石に運べないよ…」
「…そうだな、俺も手が足りん」
確かにチートで力は強いがまだまだ子供、大人複数を運べるような大きさはない、なので仕方なく馬車ごと押して村まで運んで行く
この方法は疲れるし、森を抜けるのが大変だから使いたく無かったのだが…
まぁ人の命にはかえられないからな、仕方ない…
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