第513話 会議スタート

 健太郎【みんな、テスト期間中なのにどうもありがとう】

 俺【こちらこそありがとうな健太郎】


 何度健太郎にお礼を言ったかわからないけど、最初にどうしてもメッセージでお礼を伝えたかった。


 杏子姉ぇ【ひーちゃん先輩、来週卒業しちゃうんだね。寂しいよ~】


 杏子姉ぇが泣いているフェレットのスタンプを送ってきた。

「あ、このフェレットのスタンプかわいい!」

 綾奈は杏子姉ぇが使っているフェレットのスタンプを探し始めた。さすが杏子姉ぇの大ファン。


 美奈【お兄ちゃんから招待が来てびっくりしたんですけど、私も参加していいんですか?】

 茉子【わ、私も……】

 健太郎【もちろんだよ。ふたりが参加してくれたのを姉さんが知ったら、きっと喜ぶから】


 茉子は雛先輩と特に仲良しだし、初詣で美奈も可愛がっていたから絶対に喜んでくれるはずだ。


 一哉【ところで雛先輩に渡す花束はいつ買いに行く? やっぱりこの週末か?】

 香織さん【でも卒業式は水曜日だから、週末に買うと渡す時にはちょっと枯れちゃったりするんじゃないの?】


 そうだよな……その問題もある。

 卒業式がある三月一日は週の真ん中の水曜日だ。雛先輩の卒業式にちょっと枯れた花は贈りたくない。


 千佳さん【となると、やっぱり卒業式の前日に買うのがベストなんじゃない?】


 やっぱりそれしかないよな。

 しかし……花束を贈りたいと俺から言ったけど、前日に花を買うと雛先輩が翌日家に帰るまで水を与えることも出来ないよな。

 十数時間水無しでも枯れることはないと思うけど、それだけあれば買った時の鮮やかさなんかは何割か失ってしまうかもしれない……。

 これは……ちょっと考えが足りなかったかもしれないな。

 他に何か贈り物に適したものってないのかな?

 花よりも日持ちするもので、貰ったら嬉しくなるようなもの……うーん。

「綾奈。悪いけどちょっとトーク見てて」

「うん。真人はどうするの?」

「花束以外にいい贈り物がないか調べる」

「え?」

「日持ちするやつをちょっと探そうと思ってね」

「わかった。任せて」

「お願いね。綾奈」

 俺はトークを追うのを綾奈に任せ、ネットでプレゼントに適した品を探し始めた。

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