第362話 綾奈を見た真人のクラスメイトの反応
「昼休みの一件、あったじゃん?」
「あったね。なんなのあのバカ」
一哉が綾奈に送った
「ま、まぁ……それで俺があいつに言った、彼女がめちゃくちゃ可愛いってのにみんな興味を持ったらしくて、こうして綾奈を一目見ようと集まったってわけ」
昼休み、綾奈たちとの通話が終わった矢先、そして五限目が終わったあとの休み時間にクラスメイトの何人かが俺の席へとやって来て、俺の彼女を見てみたいと頼み込んできたのにはさすがにびっくりした。俺も最初は渋ったんだけど数で押し切られてしまった。
本当はもっとたくさんのクラスメイトが頼み込んで来たんだけど、部活や約束事があったみんなはめちゃくちゃ残念がりながらそれぞれ教室を出ていっていた。
「う、嘘でしょ!? ……あぅ~」
予想外の大人数に、綾奈は照れて俺を盾にして隠れてしまった。気づかなかったとはいえ、こんな大勢の前でいきなり俺に抱きついて、それを見られたのはさすがに恥ずかしかったみたいだ。
俺は綾奈の頭を一度優しく撫でてから、後ろにいるみんなに向き直った。
「えっと、みんなどうかな? 俺の彼女……婚約者は」
俺も、クラスメイトの前で婚約者と明言するのはかなり恥ずかしいんだけど、クラスメイトの男子が綾奈に近づく悪い虫になる可能性を無くしたかったので婚約者とはっきり言った。
「いや可愛すぎだろ!?」
「めっちゃ可愛くて肌ツヤも良さそ~」
「清水の姉ちゃんと同じ……いや、それ以上に可愛いんじゃないか!?」
「清水君のお姉さんはどっちかというとキレイ系でしょ? それにしても中筋君のお嫁さん、冗談抜きで可愛い……」
「お前マジで羨ましすぎだろコノヤロー!」
「ってちょっと待て! 後ろのギャルもめちゃくちゃ可愛いぞ!?」
みんなそれぞれ感想を口にしていたんだけど、一人が千佳さんに気づいて、それを皮切りに千佳さんにも注目が集まっていた。
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