第30話 「弱肉強食」

朝になって直ぐ様、3人は動き出した。鷹は途中でミーノがトンネルを通っていた時にブルブル震えていたことを聞かされた。

「ミーノ、あんた高いところ怖いのか?」

「いえ…はい。」

ミーノは一瞬、言うのを止めたが、認めた。ウカから人間の時の記憶があるのではないかという予想を聞かされていた鷹が羽でミーノの口を止めた。

「喋りたくないなら喋らんでいい。」

この話が終わった後も鷹はところどころでミーノのことを気にしたが、ミーノが踏ん張る顔になるので鷹は気にしないことにした。


8本目の柱まで3人は来た。

「やっとここまで来たな。」

「1日掛けちゃいましたが、なんとか行けましたね。」

「よし最後にはカッコよく滑空してやっぞ!」

鷹は乗り気になりながら、準備運動をしていた。ウカはそんな鷹を見て、風を起こしている草達に命令を下した。乗り気になったのだ。

準備が完了して、ミーノは鷹の足に捕まり、鷹は飛んだ。

「よしっこれはカッコい」

そういいかけた時だった。滑空を開始した途端にミーノ達の前に鷲が現れた。

「!?」

「おら!」

鷹はミーノの手を払って8本目の柱に戻した。

「鷹さん!」

ミーノへ柱に頭をうち、気絶してしまった。ウカは目を通して、鷹と鷲の方面に見た。

「まさか、あんたがここで出てくるなんてな。」

「忘れてたとは言わせないぜ。ここは俺の縄張りだってことはお前は知ってたはずだ。なのに、入ってきた。どういうことだ?」

なるほど。とウカは思った。もともと動物達も領土、云々の話をしていたのは分かっていた。つまり、自分たちは鷲の縄張りに土足で入ってきてしまった。ということだ。

「俺はあの人をレオンのところへ連れていかせたいだけなんだ。別にあんたの縄張りを荒そうとしてた訳じゃない!」

「下手な言い訳だな。ここは弱肉強食だということは忘れてないだろうな?鷹。」

鷲が睨んだことにより、鷹はやるしかないのか…負けたな、これ。と認識したのであった。

そこからは殺戮が始まった。



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iPS:私 藤畑晴輝 @haruki-fujibata

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