第26話 「雲が沸く柱」
「ウ………ウカ……ウカさん!」
ミーノの言葉によって目覚めたウカ。目覚めたと同時に今の現状を確認を取った。自身はメルシアに敗れ、レオンのところに運び出されている最中だと思った。だが、周りにはミーノしかいなくて、少し困惑してしまった。
「ウカさん。実はね、メルシアさんが逃がしてくれたのですよ!」
私は真実をありのまま伝えました。でも、まだ少し疑いを持っているようです。なので、私が雪山の方向に指を指しました。それで納得したのか、ウカさんはこれ以上言及つもりはないらしいです。
「負けて悔しいのは私も同じです、次は和解できるように私は全力を注ぎます。」
こんな時にも変わらない姿勢のミーノにウカは自分の自責の念も吹き飛んでしまった。そうか。今、やっても意味はない。次こそは絶対に次こそは。と思うウカであった。
ミーノとウカが進み始めて10分が経ちました。現在、ミーノは目の前に飛び込んできた景色に驚かずにはいられなかった。
そこは九つの柱が立っており、周りには雲がある。しかも、ミーノ達は階段上に進んでいくルートを選択していたため、真下がとんでもなく高くなっているのだ。
「あの、あの柱に捕まりながら、私たちは進まないと行けないのでしょうか?」
「ここなら皆に助けを求めることもできる。だから、何も怖がることはない。」
ウカの一言でやる気が起きたミーノ。すると、柱から根っこが伸びて崖と連結した。これで人一人乗っても落ちないようになった。
「改めて思うとこれってすごいですよね。」
「そんなこと言うなよ、ミーノもやろうと思えばできるよ。君も一応、植物なのだからね。」
でも、ミーノじゃまだまだ未熟だから言うことは聞いてくれないかもだけどと小声でいうウカ。それを気にしないようにミーノは進んでいく。
ヒューッ
「さすがに揺れますよね…」
ミーノの足はブルブル震えながら進んでいってた。ウカはそのことからミーノが高所恐怖症であることを認識した。だが、違和感を感じた。かつて滑空をしたことがあるミーノがそんなこと言うとは思わなかった。確かにあの時よりかは圧倒的に高いが、まだこちらの方が安全だ。それなのに怖がるということは何かしらのトラウマが
と考えかけたウカであったが、ミーノが渡りきったのに気づいて、その考えを放棄した。
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