第22話 「弱点」
ミーノとウカは新しい場所に来た。そこは…
「うぅぅ…」
冬の雪山の中に出てきたミーノは体をブルブルさせた。ミーノは針葉樹ではないため、このような環境には適応できていないのだ。
「これだけじゃ少し寒いですね…ウカさ」
私は言いかけて気付きました、ウカさんはとっくに冬眠してしまっていることに。私はまだ人であるからギリギリ耐えられるそうなのですが、植物その物であるウカさんには辛いようです。
ミーノは凍死してしまうかもと思いながらもただ道行く道を進んでいった。だが…
「ね、眠いです…」
眠いと言っても答えてくれる人はいない。ミーノは目を擦りながらも前に進む気力が少しずつ消えつつある。そう思った瞬間、眠ってしまった。
「はっ!」
ミーノが目を覚ますとそこには火がついていて、人がいた。ミーノはその瞬間、人と出会えた!という気持ちになったが、違和感に気づいた。
「初めまして、フォルト・ミーノ。」
その少女の頭の上に耳が生えていたこと、お尻に尻尾が生えていたことに気が付いた。それを見て、ミーノは自分と同じ境遇の人なのでは?という思考にたどり着いた。
「メルの名前はメルシア。レオン様に仕えている者で白虎だよ。」
「あ、あのあなたは私と同じ人ですか?!」
ミーノが叫んだことにメルシアは目が点になった、メルシアは戸惑いながらも答えた。
「イェスかノーと言われたら微妙。」
メルシアは口が軽く、喋ってしまった。メルシアは人間が作り出した首飾りによって人の姿になった白虎らしい。
その事を聞き、ミーノはこういう方もいるのかと思いつつもとあることを思い出した。
「レオン様に仕えているということは…」
「そう、あなたを消しに来たってこと。」
ミーノは青ざめた、自分一人でどうにかしなければならないこの状況。だが、自分の心は戦いたくないという思いしかなかった。だから、ウカの力を借りたし、他のやり方で今まで乗り越えた。だが、今回はそうも行かなくなってしまった。
「見逃しては…」
「無理、でもメルの言うことを聞けるというならば助けてあげるよ。」
メルシアさんが助けてくれると言ってきました、私は思わず、ペコペコしました。するとメルシアさんはニヤリと笑いました。
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