第15話 「VSモグラ連合(2)」

モグラ達は焦っていた、注射を打ってから約10分以上経った。なのに、ミーノは苦しみもせずに平然と立っている。あまりに生きすぎているからかモグラ達とミーノも首を傾げた。

「あ、あのひょっとして毒じゃなかったのでは?」

ミーノが指摘して、モグラ達は自分たちが刺した注射の成分を分析し直した。それでも致死性の毒にかわりなかった。

「な、なぜ…」

とモグラ達は言い、ミーノの方を見るとモグラ達は固まった。先ほどまでミーノの髪の色は薄色の桃髪であったのが、紫色の毒々しい色に変色し始めていたからだ。

「お、おい…まさかっ!」

「あの変色の仕方は!」

モグラ達が騒ぎ始めたことでミーノもようやく自分の髪の色が変色していることに気がついた。

「な、何ですか。これ!」

ミーノが問いかけても誰も答えない、いや分かっているけれども答えたくないというのが正確だった。"ミーノが毒に順応してみせた"という事実を認めたくなかったからだ。

「あっくすぐられた時のよだれが出たままでした。」

ミーノが自分の服で口を擦るのと同時に、1粒のよだれが落ちた。するとその落ちたところからプシューッという音がした。

「ひ、ひいぃぃ!」

モグラ達がミーノから距離を取った。これ以上、近づいたらあの毒が自分に侵食すると理解していたからだ。

「わ、あわわわわっ。」

ミーノもそれに気がついたのか口をふさいだ。そして、ミーノはどうにかできないかなと思いながらもとあるポーズを取った。

「何、それ。」

ウカがミーノに聞くと

「力めば何かでるのかと思いました。」

いかにもな脳筋の発言をするからウカやモグラ達が呆れてしまった。だが、効果があったらしく、ミーノの髪が元の薄色の桃髪に戻った。

その行動にモグラ達は騒然となった、その毒を使えば自分等を皆殺しにできる。なのに、ミーノはそれを封じたからだ。

するとミーノが答えた。

「私は誰とも戦いたくないです!それに誰かのために働いているモグラさん達が大好きですから!」

ミーノが笑顔をみせると、モグラ達は驚き固まった。そして、歓声へと変わる。

「ミーノの処刑は強制的に終了する、それでいいか!お前ら!」

うおおおおっ!

モグラ達はお互いに共感していた、モグラ連合対ミーノはミーノの勝利で終了した。

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