第11話 「金属音」
コウモリ達に案内されてミーノ達は外に出た。だが、そこはただ空が広がっているだけでその先にはまだ洞窟があった。
「これは…。」
「まずいな。」
ミーノはコウモリ達に感謝をして、コウモリ達は戻っていった。その際に振り向いて何か言っていたような気がした。
「なんと言った?」
「お前達がライオンを倒した後にお礼はたんまりもらうと言ってました。」
それって我らがやるのか?と思いつつも、コウモリ達のお陰でこの洞窟探索が進んだと考えればそのぐらいはいっぱいやってやらなければと思った。
「どうしましょう?」
「それだな。」
ミーノが座り込んだ、ウカもどうしようかと思った。だが、落ち着いた瞬間、ウカはとある音に気がついた。
「金属音がする。西からだ。」
「え?」
ウカがミーノに方向を指示して、ミーノはその方向に向かって走り出した。
数分後、その先には何か作業をしているモグラ達がいた。そこには人間が作ったトロッコがたくさんあった。
「これがあるから周りのゴリラの領地や色々なところに運搬ができたのか。」
「えっということは?」
「あぁ、これに乗れば外に出られる。」
ミーノはこれでやっと水にありつけられると思ったのか目を輝かせていた。
「そーっとあのトロッコに入るのはどうでしょうか?」
「いやでもそんな隙がモグラ達が作るとは限らない、そう簡単には出られないよ。」
ミーノはしょぼんってなった。対するウカは作戦を1つ考えていた。
「ミーノ、道を示すために残していた石はまだ残っているか?」
「うん、いっぱい。」
ミーノは服のポケットの中から大小いくつもの石を取り出した。そして、ミーノに耳打ちをして作戦を伝えた。
「でもそれだとウカさんの根っこが…」
「ライオン達を倒すためだと考えるならばこれぐらいやっておくのが一番だ。」
ウカの覚悟にミーノもコクりとうなずいた。そして作戦決行をするため、準備に入った
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