第9話 「洞窟」

ミーノとウカはゴリラのおくにある道に入るとそこは洞窟だった、水がどこかしらポタポタする。わき水の音もする場所だ。

「洞窟か、これは厄介なことになった。」

「そんなことはありません、行きましょう!」

ミーノは前回のことからやる気を見せるようになった。ここまでは柔らかい感じを少し残していたが、今回からは燃える思いを隠さずにドカドカと進んでいく。

だが

「あれ、ここはさっき通りましたっけ?いや通ってない…?どっちでしたっけ?」

ここは洞窟一筋縄じゃいかないのが当たり前、ミーノはすぐに迷ってしまった。

「ここはどこでしょうか?」

「何もメジルシなしだからこうなるのだ。」

ウカはため息をついた。

「ここからは目印を置く、この辺の石ころにほれ。」

ウカは石ころに自分の樹木を引っ付けた。

「これで通ったことがよく分かるようになるぞ。」

と言ったが、ミーノは誤差じゃないですか?やその小さな石ころじゃ見分けるのは…と思うのであった。

10分後

「これは我がからませ…てないな。」

ウカのやり方でも案の定、道に迷ったのである。ミーノはあらかじめ目印というものを仕掛けておいた。周りの岩に石で少し字を書いて気付くようにしたのだ。

「なあ、ミーノ。この「ミーノ参上いたしました!」というのは」

「あぁ、それはメモですよ。メモ!」

少しこういうのに憧れているというのはまだ秘密にしておきたいと思うミーノであった。

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