第6話 「私のやり方」

ミーノとウカはここの森の長である"ゴリラ"の根城の目の前に来ていた。

「ここが、ゴリラさんの?」

「そうだ、というか今から説得(?)する相手に対して敬語は不要だと思うぞ?」

ウカがそういうとミーノは顔を膨らませた。

「良いじゃないですか、これが私の思いなのです。」

「そうか。」

そこは徹底するのね。と思うウカであった。

中に入るとそこには居眠りをしているゴリラがいた。すると、ミーノはゴリラの目の前に座った。

「何やっている?」

「起きるまで待つのです。」

暴力は使わず、話し合いで解決をしようとするミーノはここまで律儀なのである。ウカはその行動に呆れてしまった。

「好きにすると良い。」

ウカはあえてミーノのやり方を見てみることにした。それは話し合いだけじゃ解決しないという現実をミーノに知らせること半分、ここまでミーノこやり方は成功しているから信じてみることを選んだのが半分である。

そうこうしている間にゴリラは起きていた。

「何者だ、貴様。」

「私はフォルト・ミーノです、よろしくです。」

「それは丁寧にどうも。」

ミーノがペコペコするとゴリラも会釈した、こいつら似ているなと思うウカのである。

「それで何用か?」

「ここで暴れるのを止めていただきたいのです!」

ミーノがそう言うとゴリラは表情を変えた。

「止めたら何かもらえるのか?」

「えっ。」

解答がはい、そうです。ということしか考えてなかったミーノにとってはどうしようもなくなった。

「だから、どうにかなるのか?お前達には分からないだろうが、俺たちも命というものを張っているんだ。お前にはそのような覚悟があるのか?」

ミーノは今、自分の未熟さを痛感した。自分たちの仲間も皆も平和に過ごしてくれればいいなと思っていたミーノ。改めて皆は皆で生き方が違うのであるのだと理解できた。

「お前の答えは何だ、フォルト・ミーノ!」

ゴリラは威圧を出して、ミーノをビビらせた。でもミーノは萎縮しなかった。

「私はそれでも私を痛感したいです、皆で生きていけることが私の最大にして最大限のモットーです!」

ミーノの解答にウカはこれがお前のあり方かと思い、ゴリラは甘いが、悪くない。と思った。それでゴリラはこう解答した。

「かかってこい、フォルト・ミーノ!お前のやり方で!」

「はい!」

ミーノはゴリラに向かい合うことにした、全力で。そして自分を見せるため。








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