第4話

『明日朝練行く?』

 『行かない』

 とすぐに返す。本気でやることの恐怖が俺の足を止める。自分で逃げてるってわかってるけどどうしても無理なのだ。啓介は俺の挫折も苦しみも全部見てきた。正直母さんなんかよりも知っている。

 『だよなー笑』

 『来週母さん出張でいないらしいけどうち泊まる?』

 『行く!!れ!』

 誤字をしてしまうしてしまうほど勢い余っていたのか、楽しみにしすぎだろと思いつつも俺自身啓介が来るのは楽しみだ。啓介といるとなんでも楽しい。とりあえず今日は寝るとしよう。

 『また明日話すわ。おやすみ。』

 『おう!おやすみやー!』

 まったく啓介は夜にどうしてこんなにテンションが高いのかわからない。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

昨日の雨と明日の夕焼け Abyss-アビス- @abyssal_zone

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ