第547話 流の災難と、内緒のアルバイト!? その㉔

「そうなのか?」

「うん。続けて行くと、変な印象を持たれてしまうから」

 梅川の言葉に、流は「?」と疑問を持つ。

「じゃあ、頼むよ」       

 梅川にそう促され、流は本屋へと向かった。

 

「いらっしゃいませ」

 流が本屋に入った瞬間、レジの方から聞き覚えのある声がした。

「…あれっ!?霧島!?」

 レジを見た流が、びっくりした顔になる。

「風山さん」

 結も、流ほどではないが驚いていた。こんな所で会うとは思ってなかったからだ。

「…ええっと、ハッピーくじ、ないか?」

 驚きながらも、流は頼まれたハッピーくじについて聞く。

「はい。あと八枚あります」

 すでに冷静さを取り戻した結が、ハッピーくじの箱をレジの上に置いた。

「じゃあ、全部買うよ」

 そう言いながら、流はズボンの後ろのポケットから取り出したスマホを操作し始めた。

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