第534話 流の災難と、内緒のアルバイト!? その⑪
だが、その間祖父母が両親の代わりに、誕生日やクリスマスにプレゼントを買ってくれた。
お小遣いも祖父母の家の手伝いをすることで手に入ったので、満はその間何とか耐え抜くことができたのだ。
中学三年生になった時に、両親は節約を止めたのでお小遣いを値上げしてくれた。それでも『週に一度、千円ずつ渡す』という方法は今でも続いているが。
「確かに、お金がないって不安だもんなあ」
子供でも、友達と一緒に遊ぶ時にお金はいる。授業で使う文房具を買うにもお金はいるし、帰り道や休みの日にはお店に寄って、何か買い食いしたくなる時もあるのだ。
「ああ、確かに」
満は、流の呟きに同感した。
「そういえば満って、親からアルバイト禁止されているの?」
ふいに頭の中に浮かんだ疑問を、満へ話してみた。
「いや、家は特に禁止されていない。でも、じいちゃん家で手伝いをした方がいいかな」
小学生の頃から、週に一度のペースで近所にある祖父母の家まで行き、庭と家の中の掃除をする事で満はお小遣いを貰ってきた。
最初はやれる作業が少なかったので、数百円だったが、今は家の中もほとんど掃除ができるようになったから、千円ももらえるようになったのだ。
「ってことは、週に二千円ももらってるじゃん!」
予想以上にお小遣いをもらっていると気づいた流は大声を出してしまった。
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