第506話 謎の美少女と、すぐ瘦せるサプリ!?その210
「…結」
いつも嫌味を言ってくる根室が、結の心情を理解しアドバイスをしている。
そして結は、根室のおかげで救われたみたいだ。華は、どうしたらいいのか戸惑うばかりだった。
「まあ、成宮さんは何回言っても分からないみたいだから、この際はっきり言ったほうがいいわ」
華へ少し嫌味を含んだ口調で、根室は言った。
「…華さん」
ブレザーのポケットから取り出したハンカチで目元を拭くと、結は華の目を見て、話し始めた。
「華さんが私に友達を作らせようとするのは、叔父さんの事があると思います。私が新しい友達を作れば、過去の傷から立ち直り、叔父さんを許せるようになるから」
「…!」
結の言う通り、華が結へ新しい友達を作らせようとしたのは、あの事件以来、父が何度も落ち込むようになったからだ。
それでまず、中三の時に「二人きりでお茶しましょう」と結を連れ出し、予約した喫茶店で当時通学していた撫子女学院の同級生にいきなり会わせたのだ。しかも、結がアニメや漫画が好きな事も話していた。
突然、見知らぬお嬢様達が喫茶店の中に居て、しかもいきなりアニメ好きな事でいろいろ聞かれた事から結はパニックになった。そして、華が勝手に「友達になりたい」と話していた事を聞いた結は、即座に否定したのだ。
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