第501話 謎の美少女と、すぐ瘦せるサプリ!?その205
「押し付けているって…?」
華としては、人付き合いが得意ではない結へアドバイスしているのだ。だが、神崎にはそれが『自分の意見を押し付けている』と感じてしまった。
「霧島さんは、もし私と友達になったら成宮さんからいろいろ言われて、それで迷惑をかけるんじゃないかって思っているんだよ」
結は『周りの人には迷惑をかけたくない』と考えている。だから、もし神崎と友達になったら、華からあれこれ口出しされて、次第に気がめいってしまうのでは、と思ったのだ。
「成宮さんは、もし霧島さんと友達にならなかったら、もう二度と霧島さんと喋ったらダメ!と言うの?」
「…う、ううん。そんな訳ないわ」
何度も首を横に振りながら、華は否定した。
「霧島さんが会話をしたいときに、話し相手になる、って事はできるよ。だから、霧島さんとは友達にはならない」
迷惑をかけたくない、という霧島さんの意思を尊重する。助けてくれた恩人だからこそ、神崎は友人にならない、という選択をしたのだ。
「あ、そうそう、根津さん達への接近禁止命令は解いてもいいよ。根津さん達、あれから大人しくなったから、もう嫌がらせはされていないよ」
今日の三人組は、休み時間ごとに塾の問題集を解くのに夢中だった。クラスの皆は遠巻きに見ていたが、もう嫌味とか言われなくなった事に気づいたので、そのままにしておこう、と意見が一致したのだ。
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