第496話 謎の美少女と、すぐ瘦せるサプリ!?その200
「…根津さん達も、辛い思いをしていたみたいですし」
昨日の夜に根津達の両親に会い、親子でのやり取りを聞いていた結は、根津達が周りへ嫌味など言っていた理由が家庭内での不満にあると予想した。それで結は、少しでも三人組の家庭内を改善できないか考え始めたのだ。
結の父親が「被害届を取り下げる」条件として学遊塾に通わせたのは、根津が負担にならないように勉強ができるようにするためだろう。さらに友人と一緒なら、楽しく勉強ができるだろう、と。
「お父さんは、すごいです」
すぐに根津達の状況を把握し、結があまり怒ってないと判断したうえで、三人組にとっていい方向へ勧めるように提案する。自分の父親の頭の回転の速さに、結は「すごい」と心から思ったのだった。
次の日、少し早めに登校した結は、三組の教室へと向かっていた。
「あ!霧島さん!」
三組の教室の近くまで来た時、後ろから声をかけられた。振り向くと、学生鞄を持った神崎が立っていたのだ。
「神崎さん、おはようございます」
軽く会釈をした結を見て、神崎も「おはよう!」と挨拶をした。
「昨日、ナツミさんにあのサプリを貰った人達を会わせました。皆さん、ナツミさんを許してくれましたよ」
結が会いに来た理由を話すと、神崎は「よかった…!」と安心した顔になった。
ちなみにその中には、三人組からサプリを貰ったが、あの時に直接文句を言いに来なかった同級生達もいた。華が教室で、結達が戻ってくる前から責めていたのは、その同級生達がサプリについての不満を言っていたのを華が耳にしたからである。
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