第491話 謎の美少女と、すぐ瘦せるサプリ!?その195
そして今日、学校側が下した処分は「三か月間、ボランティア活動をすること」だ。三人組はこれから休みの間、アルバイトと学遊塾以外の時間はボランティアをしなければならなくなった。
しばらくとはいえ、自由に遊ぶ時間はない。被害者である結と保護者である両親からの意見により三人組は停学を免れたが、代わりに遊ぶ時間を奪われてしまったようなものだ。
今日の朝、暗い気持ちで登校してきた三人組が呼び出された職員室でそれを告げられた後、さらに追い打ちをかけられてしまった気になったのだ。
まさかこんな事になるなんて…、と三人組はこれから先は考えることができずに、ただただ座っていることしかできなかった。
「これでもう根津さん達の事で悩む必要はないわね!」
明るい声で、いきいきとした顔で華は叫んだ。突然の華の声に結もさすがに『何事か』と横を向く。
「神崎さん!今日、結と一緒に遊びに行きましょ!」
華からの宣言に、神崎は「えっ!?」とびっくりした。結も、やや面食らった顔になる。
「華さん、今日の放課後は用事がありますので、申し訳ありませんが無理です」
はっきりと断った結に、華はやや不満顔だった。華は、神崎の方を向くが、
「私も、今日は用事があるから、ごめんなさい!」
勢いよく頭を下げながら、神崎も断った。
「…仕方ないわねえ」
今日は二人共「無理」と言い切られ、華はしぶしぶ納得する。華にしてみれば、結と神崎が友達として一緒に遊びに行く絶好のチャンスだったのだ。
だが、実は神崎は用事などなかったが、もし正直にそれを言ったら強引に誘うかもしれない。
霧島さんに迷惑をかけたくない。それで結に合わせて「用事がある」と嘘をついたのだった。
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