第484話 謎の美少女と、すぐ瘦せるサプリ!?その188

「叔父の件から考えたのですが、根津さん達がこんな事をしたのは、自分の家の事で不満や寂しさを抱えていたのでは?」

 結からの仮説に、再び全員結へと視線が集まる。

「長い間解決されないで心の中に蓄積されると、だんだん気持ちが晴れずにもやもやしてきます。それを何とかしたいのですが、簡単に解決できない。それで上手く行っている人の邪魔をしたり、幸せな人への嫌がらせをして、それからくるストレスなどを解消しようとしたのでは?」

 叔父は心の傷を、結を一方的に助けようとして癒そうとした。三人組は自分だけ家族の中で嫌な思いをしているからと、ダイエットが上手くいった神崎へ嫌がらせをしてその不満を解消しようとしたのだ。

「でも、他人へ嫌がらせをしていても、問題は解決しません。根津さん達が御両親へご自分の気持ちを伝える事でしか解決できないんです」

 結は三人組へはっきりと背中を押したのだ。他人に八つ当たりをするのではなく、自分の口から不満を伝えないと解決しない、と。

 結からの言葉に、三人組は目を丸くしていた。そして、互いに頷きあうと、自分の両親へはっきりと言ったのだ。

「勉強ばかり強制しないで!立派な人間になるためだからと言って、毎日問題集を一冊やらないとだめなんて辛すぎる!」

「お姉ちゃんだから、って何度も言わないで!妹ばかり甘やかしすぎ!」

「妹だからってあれダメこれダメってなんでー!着たいお洋服を着れないなんて嫌すぎー!」

 根津、飛騨、浦達は、今までため込んでいた不満をついに叫んだのだ。 

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