第483話 謎の美少女と、すぐ瘦せるサプリ!?その187

「が、我慢させられてるなんて…」

 浦の母親が、戸惑った声を出す。

「お姉ちゃんだから、…って当たり前なんじゃ」

 飛騨の母親も、首を傾げてしまった。

「立派な人間にするんだから、厳しくしないと」

 根津の父親も、当たり前のように呟いた。なぜ、自分達親が原因の一部なのか分からないように。

「私には弟がいますが、一度も『お姉ちゃんだから』と言われた事はありませんよ」

「!?」

 結からの発言に、飛騨は言葉を失った。      

「ええ、うちはなるべく平等に接しているんです。どちらも大事な子供ですから」

 結の父からの説明に、根津は「いいなあ…」と心底羨ましがった。

「弟君も、我慢させられないの!?だったらうらやましー!」

 浦も心から、本気で叫んでいた。 

「…ホント、ちゃんと話を聞いてくれて、押さえつけようとしない優しい父親で羨ましいよ…」

 やや俯きながら飛騨がぽそりと呟く。こんないい父親の元で生まれたかった、と言わんばかりに。

「………」

 娘達が本気で『霧島結の父親が自分の父親だったら…』と羨ましがるのを見た父親達は、何も言えなくなった。 

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