第480話 謎の美少女と、すぐ瘦せるサプリ!?その184
「後で分かったことですが、弟は小学生の頃に学校でお世話係をさせられていたんです。その子は普段から乱暴な子で、足を怪我して学校に来た時、同級生達は『塾があるから』と言って、弟にその子の世話をすべて押し付けていたんです」
当時の霧島家は、金銭的な理由で塾へ行く事ができなかった。だから「塾へ行っていないなら暇だろ?」と言わんばかりに結の叔父へ一方的に学校内の世話を押し付けたのだ。
足を怪我していたため思う通りに動けない苛立ちを結の叔父へぶつけていた。ある日、とうとう我慢できなくなった結の叔父は、移動教室での授業の前に松葉杖を取り上げて、教室に置き去りにしたのだ。
だが、結の叔父はその事で先生に叱られてしまった。さらに怪我が治った後、その時の恨みから結の叔父へ嫌がらせを毎日するようになり、それは進級する際のクラス替えが行われるまで続いたのだ。
「当時の担任の先生へ何度も話しましたが、結局別のクラスになるまで嫌がらせは続きました。その時、周りの同級生達は見て見ぬフリをしていましたから、その悔しさや恨みが大人になっても残っていて、結の話を聞いた時に噴き出してしまったのでしょう」
―あの時、周りは誰も助けてくれなかった。だから結ちゃんも誰から助けてもらえずに辛い目に遭っているに違いない。
そう思い込んだ結の叔父は、成宮グループの社長という地位を利用して結の学校へ圧力をかけたのだ。そうすれば、あの時の自分のように、辛い思いをせずにすむ、と。
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