第477話 謎の美少女と、すぐ瘦せるサプリ!?その181

 俯いたまま家に着いた結は、自室で学生鞄から手紙を出した。

 友人の母親から、渡された手紙だ。白い封筒で、他に何も模様が入っていない。

 両手に持ったまま、封筒を見つめていた。丁寧に封筒を開けると、結は中に入っていた便箋を慎重に取り出した。

 三つ折りに畳まれていた白い便箋には、結への謝罪が書かれていた。自分のせいで怪我をしてしまった事や、宿泊体験ができなくなってしまったことに。

 そして、二度と会えなくなってしまったが、今までの結への感謝の言葉がたくさん書かれていた。大切な友達だからこそ、迷惑をかけてしまった自分は離れた方がいい、と。

 最後に、会う勇気がなかったから手紙で済ませてしまった行為への謝罪と、結の幸せを願う言葉で終わっていた。

 それを読み終えた結は、声を出して泣き始めた。手紙を濡らさないように、手で涙を拭わないで。

 

 その後、リビングで両親へすべて話した結は、まだ涙が止まらなかった。

 叔父への怒りや恨み、ようやくできた友人との別れ、自分の無力、情けなさを次々と口に出し続けた結の言葉を、結の父と母は静かに聞いて、受け止めていた。

 喋り終えた結の顔は、涙でぐしゃぐしゃだ。顔を上げたものの、結はまだ何か言いたげだった。

「…私は、無力です。大切な友人を、守れなかった…」

 叔父が理不尽な権力を振りかざして、学校へ干渉しなければずっと友達でいられた。その考えがずっと頭の中に居座っていた。

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