第455話 謎の美少女と、すぐ瘦せるサプリ!?その160
上司が渋々いなくなったところで、霧島部長は安心させるような態度で聞いてきた。
前から「霧島部長はパワハラやセクハラを許さない」と耳にしていたので、思い切って今までの事をすべて打ち明けたのだ。
泣きながらすべて打ち明けた元同僚に、霧島部長は「よく話してくれた」と声をかけた。これまでの事を一切責めず、そっと寄り添う霧島部長に、元同僚は「…話して、よかった」と思ったのだ。
その後、上司は左遷されただけでなく、元同僚と元女性社員へ慰謝料を支払うように命じられた。
元女性社員の名誉も回復され、自主退職という事で退職金も支払われた。さらに霧島部長が元女性社員へ直接謝罪へ行き、酷いパワハラに気づかなかった事を詫びたのだ。
まさか部長が直々に来るとは思ってなかったので、元女性社員は慌てふためいた。そして、自分のために慰謝料まで持ってきてくれるとは思いもしなかったので、ものすごく驚いていたのだ。
さらに元同僚が会社を辞めた。と知らされ、ますます目を丸くした。しかも「退職金をすべて慰謝料として受け取ってほしい」と伝言されたと知った時、言葉を失ったのだ。
霧島部長から「元同僚も、上司からのセクハラに苦しんでいた」と聞いた時は、元同僚への逆恨みは無くなっていた。まさか贔屓されていると思っていた元同僚が、同じように上司から酷い事をされていたとは夢にも思わなかったのだ。
それから数日後、元女性社員の元に警察がやって来た。
なぜ犯行がバレたのか、なんとなく予想がついた。多分、元同僚が通報したのだろう。
予想通り、通報したのは元同僚だった。最初の犯行で嫌な上司との食事をしなくてすんだのと、仕事の失敗を無理やり身代わりにさせられた後ろめたさから通報をためらっていたが、それから何件も被害が出た事から、巻き込まれてしまった人達への申し訳なさから通報を決意した。
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