第454話 謎の美少女と、すぐ瘦せるサプリ!?その159

きっかけとなった通報したのは、元同僚だった。襲われたあの日は、上司と食事をするためにホテルの高級レストランへ向かう途中だった。

 だが、襲われたおかげで無理やり食事へ行かなくてすんだ。ずぶ濡れになった事で、うまく上司の誘いを断れたからだ。

 周りから「上司に贔屓されている」と思われていたが、実際は違った。誰も居ないところでセクハラ発言をしていたり、上司だからという理由でやたらと構ってくるのに困っていたのだ。

 さらに仕事で大きな失敗をしてしまった後、上司は別の気に入らなかった女性社員へすべての責任を押し付け、解雇させてしまった。それを知った時から何度も酷い罪悪感に押しつぶされたが、どうしてもやりたい仕事があったため、上司に逆らえなかったのだ。

 その仕事をやり遂げた後、達成感はなかった。無事にやり遂げたという気持ちよりも、虚無感が強かったのだ。

 それでも毎日仕事をこなしていたが、上司はますます関係を強めようと言い寄ってきた。さすがに断ったら「誰のおかげで仕事がうまく言ったと思ってんだ!?」と詰め寄って来たのだ。

 その時、助けくれたのが霧島部長だった。別の部署だったが、仕事でこの部署まで来た時にどこか様子がおかしかったのが気になって声をかけようとしたのだ。

 上司が誤魔化そうとしたが、霧島部長はすぐにそれを見抜いた。そして、上司へ一旦ここから離れるように命令したのだ。

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