第450話 謎の美少女と、すぐ瘦せるサプリ!?その155

「…!」

 水をかけられた時の写真があったとは思わなかったのか、三人組は言葉に詰まった。

「それに、あなた達が結ちゃんのお金を盗んだ、という証拠があるのよ」

 今まで静観していた女性が、口を開いた。

「―ええ!?」

 女性からの言葉に、三人組は同時に大きな声を出す。    

「防犯カメラに、写っていたの。あなた達がお金を握って逃走するところが」

 その言葉に、三人組は虚を突かれた。

「あの公園には、防犯カメラはなかったですよ!」

 まごつきながら、飛騨はそう反論した。

「結ちゃんが呼び出された公園にはなかったけど、周りの建物や道路には防犯カメラがたくさんあったの」

 確かに、その公園には防犯カメラは設置されていなかった。だが、近くの建物や道には、たくさんの防犯カメラが取り付けられていたのだ。

「あなた達が濃い紺色のジャージ姿で、公園から走ってくるところが映っていたわ。水かけ強盗は黒っぽい服を着ていた事はネットの記事に載っていたから、あなた達も真似しやすかったのね」

 ネットでの記事に水かけ強盗の服装は公開されていた。三人組はそこから得た情報で水かけ強盗に成りすましていたのだろう。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る