第444話 謎の美少女と、すぐ瘦せるサプリ!?その149

「それじゃあ、私はまだバイトがあるから」

 喫茶店の中から、ナツミは結達へそう話す。

「話し合いに応じてくださり、ありがとうございました」

 喫茶店の外から、結は頭を下げた。

「どういたしまして。霧島さんのおかげで、本当にすっきりできたから」

 結から「根津さん達と、サプリの件で話し合いがしたい」と聞かされた時、実は迷っていた。だが、『霧島さんがいるなら、あの自分勝手な三人組でも一応話しは出来るかも』と思い、それを受け入れることにしたのだ。

 その結果、小学生の頃のイジメによる心の傷が癒されていった。ナツミは心から『霧島さんがいてくれて良かった』と思い、感謝したのだ。

「霧島さん、もしよかったらまた来てね」

 ナツミは感謝の気持ちを込めて、笑顔で結を見送った。 


「これで、サプリの件は終わりましたね」

 喫茶店から出て、エレベーターで下へと降りていく途中、結は確認するように呟いた。

 このエレベーターは、一部がガラス張りになっており、そこからデパートの外が見える。

 外はまだ明るかったが、夕闇が少しづつ空を覆い始めている。デパートの目の前の道路には、通勤帰りの車がヘッドライトを付けてゆっくり走っていた。

「ほんと、嫌な目にあったわ!」

「騙された上に、あのデブ山があんなに綺麗になっていたなんて…!」

「なんかくやしいー!」

 結の前に居た根津達は、不機嫌な顔となっていた。まさか綺麗な容姿のウエイトレスが、昔見下していた同級生だったとは思いもしなかったのだ。

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