第440話 謎の美少女と、すぐ瘦せるサプリ!?その145

 三人組に嫌がらせをされていた六年生の時、周りは誰も助けてくれなかった。

 「ダイエットに協力している」と言い切られてしまったら、先生も信じてしまうのだ。同級生達も口を揃えて「痩せた方がいいよ」と言って、手を差し伸べてくれなかった。

「もし本当にダイエットに協力したいのなら、ナツミさんの心に寄り添うべきなのです。そして正しい知識の元、体だけではなく心の方にもストレスや負担がない計画を立て、共に行動すべきだと私は思います」

 結が言った言葉は、まさに伯父夫婦が実践した方法だ。食べたい物を聞いた後、低カロリーになるレシピで作ってくれたから、辛い思いをするどころか、心も満たされたのだ。

 運動も、一緒にやってくれたから楽しくできた。だから三年間で見違えるように健康的に痩せれたのだ。

 なお、当時全然痩せなかったのは、学校から帰った後、三人組からの嫌がらせでさらにストレスがたまり、その解消に暴飲暴食をしていたから。まさに負のループにハマってしまい、ナツミにとって一番辛い時期だったのだ。

 その辛い時期の事を「いじめられていた」と、分かってくれた人がいた。こっちが仕返しをしたとはいえ、三人組を騙していたことを「今は無理やり謝罪しなくていい」とかばってくれたくれた。

「ありがとう…。おかげで、私は救われたよ」

 目から出てきた涙を拭いながら、ナツミは礼を言った。

「どういたしまして」

 結は、内心驚きながら、それでも冷静に返事をした。 

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