第438話 謎の美少女と、すぐ瘦せるサプリ!?その143

 なお、それぞれ日付が違う水着の写真が二枚あったのは、欲しい水着が二着あったのだがその時はお金が足りなかったため、別の日に改めて欲しかったもう一枚の水着を買ったからであった。

「まさか他の人にも配っていたなんて…、その人達には謝ったほうがいいわね…」

 自分の嘘を信じていた三人組が、他の関係ない人にまで迷惑をかけてしまった。さすがに、ナツミはため息をつきながら『自分から謝っておこう』と思い始めた。 

「ちょっと!私達にも謝りなさいよ!」

「アンタのせいで、みんなと喧嘩になったんだから!」

「私達にも『ごめんなさい』しなさいよー!」

 三人組が、ナツミへ謝罪を求め始める。だが、ナツミは心底嫌な顔になった。

「はあ!?何言ってんの!?私の事をいじめていたくせに!」

 むしろこっちが謝ってほしいくらいだ。もっとも、謝ったからって簡単に許せないが。

「どうして、ナツミさんへそんな事をしたのですか?」

 結は改めて、三人組へそう聞いてきた。

「それは、太っていたからよ」

「クラスのみんなも、よく『痩せた方がいい』ってよく言っていたし」

「だから協力してあげたんだよー!」

 三人組は、逆にいい事をしてあげた!と言わんばかりに答える。

「ナツミさんは、協力してほしいと思っていました?」

 その言い分を聞いた結は、ナツミへ質問した。

「…ううん。当時は本当に辛かった。学校へ行きたくなかったけど、行かなかったらお母さん達に『悪い子だ』と見捨てられる気がしたから」

 俯きながら、声を絞り出すように当時の気持ちを話す。それを聞いた結は、

「貴女達にとって、とても都合がよかったのですね。給食の美味しい部分を盗っても、掃除を押し付けても、周りには『ダイエットに協力している』と言えば、お咎めなしとなりましたから」

 と言い切った。

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