第435話 謎の美少女と、すぐ瘦せるサプリ!?その140

「給食のプリンやハンバーグを取り上げたり、掃除を何度も押し付けたり、周りに『太っていからダイエットしている』と言いふらして、私の分のお菓子を取り上げたりしたでしょ!?私からにしてみれば、いつも酷いイジメをうけていたわよ!」

 声を荒げながら、ナツミは目に涙を滲ませていた。

「確かに、ナツミさんが貴女方から酷いいじめをうけていた事は、報告書にも載っていました。修学旅行でも、ナツミさんは貴女方に食事をほとんど食べられてしまったそうですね」

「…そこまで知ってるの!?」

 まさか修学旅行でのイジメまで調べていたとは、ナツミは成宮グループの調査力に大きな声を出して驚いていた。

「あれって、量が多いから、代わりに食べてあげただけなんだけど」

 根津が思い出しながら、そう言い切った。

「いえ、当時の食事の量はちゃんと一人分でしたよ。なのに、ナツミさんはその四分の一しか食べられなかった、という証言がありました」

「そう!おかげで夜はお腹がすきすぎて眠れなかったの!先生はアンタ達に言いくるめられて、何もしてくれなかった!」

 当時の辛い気持ちが蘇ったのか、ナツミはさらに叫んだ。

「…なんでそこまで分かるの!?」

 飛騨は、成宮グループの調査力の凄さに、驚きを通り越して顔が青くなっていた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る