第434話 謎の美少女と、すぐ瘦せるサプリ!?その139

「デブ山って…あのどんくさくてダメダメだった!?」

「おバカでさえない、おデブちゃんのー!?」

 続けて、飛騨と浦も絶叫する。目の前にいるモデル級の文句なし美少女が、小学生の頃すごく太っていて、勉強も運動もダメだった同級生だとは信じられなかったのだ。

「そうよ、あなた達に目を付けられ、毎日いじめられていた、そのデブ山よ!」

 眉間にしわが寄り、さらに悔しさと悲しみが入り交ざった声で、ナツミはそう吐き捨てた。

「…噓でしょ!?完全に別人じゃない!?」

「痩せて綺麗になってるなんて!?」    

「なんでそうなってるのー!?」

「本当に、今までまったく気づいてなかったのね」

 動揺しまくっている三人組に、ナツミはとげとげしい声を出していた。

(…ナツミさんには申し訳ありませんが、根津さん達のお気持ちは分かります)

 調査結果の中にあった、ナツミの小学生の頃の写真を思い出した結は、心の中でつい三人組に共感してしまった。その写真に写っていた女子小学生は、かなりふっくらとしていた体型だったからだ。

「まあ、いじめていた方はすぐに忘れるって聞いていたから、仕方ないわね」

 ナツミからの嫌味に、三人組の動揺は一度治まった。

「…いじめって、別に何もしてないけど」

「ダイエットに協力してあげたのは思い出したけど…」

「なんで『イジメ』って言われるのー!?」  

 再び小学生の頃を思い出した三人組は、改めてナツミへそう聞いてきたのだ。

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