第428話 謎の美少女と、すぐ瘦せるサプリ!?その134
「根室の言う事も一理ある。成宮は自分が基準になっているからあれこれ口を出すけど、霧島には霧島の基準があるんだ。それが受け入れられなくても、むやみに口を出さない方がいんじゃないか?」
満がそう言った後、華はまだ納得がいかなそうだった。結の良さを知っているからこそ、結がもっと評価されてほしい。そう、結は成宮グループに相応しい人物だと思っているのだ。
「華さん、自分の目に映る事だけが、すべての評価ではないですよ。それに評価は、時と場合によって変わるものです。だから私はいつでも評価されてもいいように、気を付けながら行動しているつもりです」
それを聞いて、華は普段の結の態度を思い出した。確かに結は人によって態度を変えないし、他人どころか酷い事を言ってくるあの三人組にも誠実に接している。
「華さんが、私の事を高く評価してくれているのは分かっていますが、それを周りの方々に強要しているような気がするんです。それでは、かえって私への評価に悪影響が出る、と思うのですが…」
結からそう言われた華は、思わず「えっ!?」と声を出した。
「成宮がゴリ押しをしてくるから、霧島にとばっちりがくるかもしれない、ってことだろ?」
満がさらにそう話す。だが華は、まだ気づいてなかったのだ。
「もし成宮さんが、霧島を強引な手段で評価を上げようとしたら、反発する人は成宮さんに文句を言えなかったら、霧島の方へ不満を言うかもしれないって事じゃないかな?」
流からの意見で、ようやく華は少しは理解できた。もし自分が結の凄さを認めさせるために強引な手段を使ったら、かえって結に迷惑をかけてしまうかもしれない、と。
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