第420話 謎の美少女と、すぐ痩せるサプリ!?その126

「…事情は分かった」

 職員室まで移動した後、結達は秋野先生達へすべて話した。

 結は肩を殴られた事は自分から話さなかった。だが、手を出した女生徒が謝りながら話したのだ。

「つまり、あなた達は根津さんから痩せるサプリをもらって飲んでみたけど、全然痩せなかったからそれで怒って喧嘩になった、という訳ね」

 秋野先生の隣に居た水色のスーツ姿の女性―一年二組の夏風薫先生の確認の言葉に結は「はい」と答えた。

「どうしてそんな事を信じたの?」

 そう聞いてきたのは、濃い藍色のジャージ姿である一年四組の冬沢椿先生だ。結にストレッチの本を選んでもらった女生徒の中に自分の生徒がいたので、共に事情を聞いてきたのだ。

「こんな風に痩せれるから…」

 二組の女生徒が、自分のスマホの写真を見せた。そこには、水着姿の同じ年の女の子が写っていたのだ。

「確かに、スタイルはいいわね」

 夏風先生が、納得するように呟く。

「こんな体型でも、三日以上経てば痩せれるって…」

 スマホを操作して、別の写真を見せた。その写真の女の子の体型は、お腹が少しふっくらとしていたのだ。   

「この写真は…?」

 写真を見た結は、その女の子はナツミだと気づいた。だが、少し太っていたナツミの写真を見てなんだか違和感を感じたのだ。

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