第404話 謎の美少女と、すぐ瘦せるサプリ!?その110
「そうなんだ!」
神崎が写真部だと知って、ナツミが驚いた声を出した。
「父さんが仕事先でいろんな写真を撮っては送ってくるから、それで写真に興味持ち始めたんだ」
仕事ばかりで、寂しい思いをさせていたからか、神崎の父親は少しでも喜ばせようと綺麗な景色の写真をよく送っていたのだ。
「写真部では、本格的なカメラを使うけど、今日はウォーキングするから、家に置いてきたんだ」
今は歩くのが目的なので、カメラは家に置いてきた。ちなみに、三人組に絡まれる前から学校でもカメラを持ち歩いていなかったのは、スマホの方が撮りなれているからである。
「…なんか、意外って気がした」
神崎とは、アルバイト先の喫茶店で初めて見たが、写真が好きだと思わかったのだ。
「…最近はいろいろあって写真どころじゃなかったけど、ようやく落ち着いて撮れるようになったの」
そう言うと、神崎は再びスマホでバラの写真を撮る。その顔は、美しいバラに見とれていたのも伝わってきた。
こんなに綺麗なバラだから、分かる気がする。と、ナツミは共感するようにバラを見つめた。
「ホントに綺麗よね。大事に手入れされているって伝わる!」
じっと見つめながら、ナツミはそう口にした。
「今日はここへ来てよかった!こんな綺麗なバラが見れたから」
体にかけていた小さなショルダーバックからスマホを取り出したナツミは、スマホを縦に持ってバラの写真を撮った。
「いつもは他の場所でウォーキングしているの。今日は山の方を挑戦してみようを思って」
「えっ!?そうなの!?」
ナツミがここに居た理由を聞き、神崎は驚いた。
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