第403話 謎の美少女と、すぐ瘦せるサプリ!?その109
次の日の日曜日の午後、神崎は卯の竜山奥公園の中をウォーキングしていた。
半袖に汗を吸収しやすい素材の長ズボンという動きやすい恰好をしており、背中に小さなリュックを背負っている。
その中にある、横にバラが咲き誇る歩道を歩いていたが、立ち止まって首から下げていたスマホケースからスマホを取り出す。そしてスマホを横にすると、何枚も写真を撮りだした。
「あら、神崎さん?」
満足な顔で写真をチェックしていると、後ろから声をかけられた。
「…あなたは!?」
振り向いた神崎は思わず大声を出した。後ろに立っていたのは、同じくウォーキングの恰好をしていたナツミだったからだ。
「こんな所で会うなんて、ビックリ!何撮っていたの?」
「…あ!このバラ!綺麗だったから」
そう言いながら、神崎はナツミへスマホを見せる。そこには、鮮やかな無数の紅色のバラが、青空の下で咲いていた光景が写っていたのだ。
「綺麗…!」
「うん!だから取りたくなって。明日部活で見せようかと」
「部活?」
神崎から出たその言葉に、ナツミはついそう聞き返した。
「私、写真部なの。高校もいろんな写真を取るために、芸術科で写真が認められている望ヶ丘高校へ進学したんだよ」
明るい顔で、神崎はそう説明した。
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