第396話 謎の美少女と、すぐ瘦せるサプリ!? その102
(もし私が、成宮さんから『霧島さんと友達になるように』って言われていたのを知ったら、霧島さんはどう思うんだろう…)
神崎は、まだ結と友達になったとは思っていない。まだ、結の気持ちをきちんと確かめていないからだ。
もし結が断ったとしても、それは仕方ないと思っていた。友達とは、どちらかが一方的になるものではないから。
「…あれ?」
竹町が、ある女生徒を見た時、声をもらしていた。
「どうしたの?さやちゃん」
「あの人達、霧島さんに本を選んでもらった人たちだよね」
窓側の席に座っていた四人の女生徒は、結にダイエット用の本を選んでもらった生徒だ。その次の日からお昼の量を少し減らすなど、ダイエットを始めていたのは竹町も知っていた。
だが今日は、机の上にたくさんのお菓子を並べていた。購買で買った、と思わせるそのお菓子を四人でわいわい話ながら食べていたのだ。
「四人で食べるとはいえ、少し量が多いよね…」
「もう痩せたからじゃない?だからダイエットは一旦止めたとか?」
竹町と杉村がそう会話している時、神崎はふと根津達三人組を見た。
三人組の机の上に、封を開いたお菓子の袋が何個も置かれていたのだ。三人とも、罰としてお金を没収されたから、もうお菓子を買えないはずなのに…?
(どうしたんだろ…?)
すぐに三人組から目をそらした神崎は、真ん中にあった竹町の席へと移すると、そこで楽しくお喋りを始めたのだった。
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