第386話 謎の美少女と、すぐ瘦せるサプリ!? その92

「ここです」

 結が足を止めた本棚には、いろんな運動の本が置かれていた。

「…おお!」

 自分よりも大きい本棚に置かれていた、運動の本の多さに野崎は圧倒されていた。

「どんな運動の本を読みますか?」  

 結がそう聞いてくると、野崎は小さな声でこう答える。

「ストレッチの本…」

「ならこれですね」

 上の方に置かれていた本を取り出すと、結はそっと差し出した。

「中を読んでみてください。もし他の本がよろしければすぐご用意しますね」

 差し出された本の中を数ページ呼んだ後、野崎は困った顔になった。

「こっちの本を読んでみますか?」

 嫌な顔をせずに、結は別の本を勧めてみた。

「…これなら」

「そうですか。ならその本を借りますか?」

 野崎の顔がほのかに明るくなったのを見て、結はそう聞いてきた。

「ど、どうすれば?」

「あちらで手続きできますよ」

 カウンターがある方へと、結は顔を向けた。

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