第384話 謎の美少女と、すぐ瘦せるサプリ!? その90

「まあ、それが霧島のいいところだと思う。親戚が金持ちだからって自慢しないし」

「ああ」

 流も、結が成宮グループの一員だからとはいえ、自慢したりしないところがいい、と思っていた。

「犯人が捕まるといいな」

「ああ」

 流れへそう返事をした後、満は「じゃあな」と電話を切った。

 


 次の日の昼休み、結は一組の前の廊下で、華から一人の女生徒を紹介された。

「この子が、昨日話した手紙をくれた子よ!」

 結より少し背が低く、ちょっとふっくらとした体型だった。ややクセっ毛な黒い髪は、耳の下までの長さだ。

「…三組の、野崎まこと、です」

 緊張しているのか、おどおどした声で自己紹介する。

「今日は。霧島結です」

 緊張をほぐそうと、結は落ち着いた声で挨拶をした。

「そんなにかしこまらくてもいいでしょ!もう友達なんだから!」

 ここで初めて出会ったばかりなのに、華はもうそう決めつけていた。

「…あの」

 小さな声で、野崎は結へ何か言おうとしている。だが、華が隣にいるのか、なかなか言い出せない、という感じを受けた。

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