第375話 謎の美少女と、すぐ瘦せるサプリ!? その81
予約したブルーレイボックスは、明日でも買いに行ける。だが、そのためにはまた両親と交渉しなければならない。
(どうしても欲しいので、また交渉頑張ります!!)
心の中で気力を奮い起こし、決意したように結は顔を上げたのだった。
「話を聞いてみると、最近この辺りで出没している『水かけ強盗』の手口に似ているな」
新聞などに載っていたため、満の祖父も水かけ強盗の事は知っていた。元警察官としては、捜査に加われなくても何か協力したいと考えていたのだ。
「俺、霧島が居た公園の近くを通った時、水の音がしたから近づいてみたんだ。そしたら、いきなりペットボトルを投げつけられた」
祖父の隣に座っていた満が、思い出しながらそう証言した。あの時の満の声は、それに驚いたからだ。
「その時、何か見たか?」
「何か、黒っぽい服を着ていたような…」
必死で思い出しながら、満は呟く。
「水かけ強盗も、黒っぽい服を着ていた、という証言が出ていたな」
元部下から聞いた情報を、満の祖父は口にした。
「そのペットボトルは、中が濡れていました。それを使って私に水をかけたと思います」
ペットボトルの大きさは、自動販売機で売られていたのと同じだった。もしかしたら、公園にあったゴミ箱から拾った物かもしれない。
「あの時追っかければ、捕まえられたかもしれないのに…」
満は頭を抱えながら、すぐ動かなかった事を後悔したが、
「いや、お前がこの子の保護を優先したのは良い判断だ。犯人を捕まえるのは大事だが、被害に遭った人を助けるのも同じくらいに大事だ」
満の祖父は、満が結を助ける事を優先した事も正しい、と肯定する言葉をかけた。
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